長期優良住宅普及促進法が施行で注目の200年住宅

長期優良住宅(200年住宅)には数多くのメリット

「長期優良住宅普及促進法」が成立し、平成21年(2009年)の6月に施行されました。長期優良住宅とはどのようなものであり、長期優良住宅にするとどういったメリットがあるのでしょうか。

「長期優良住宅普及促進法」はどのような法律?

「長期優良住宅の普及の促進に関する法律(長期優良住宅普及促進法)」というものが平成20年12月に公布されており、平成21年(2009年)6月4日に施行されました。「長期優良住宅普及促進法」とは、長く住むことができる家を普及させるための法律です。

長期優良住宅(200年住宅)の概要

長期優良住宅とは、長期にわたって良好な状態で循環利用することが可能な、質の高い住宅のことをいいます。平成19年(2007年)に自民党の住宅土地調査会がまとめた、「200年住宅ビジョン」によって提唱されました。「長期優良住宅普及促進法」では、“住宅であって、その構造及び設備が長期仕様構造等であるもの”と記載されています。

「200年住宅ビジョン」とは、福田元首相が首相になる前の2007年5月、住宅土地調査会長であるときに策定されたものであり、住宅を建てては壊すという従来のフロー消費型の考えから、良質の住宅を建て、それを長く大切に使うというストック型の考え方を持つ必要があることを唱えたものです。そのため、長期優良住宅は200年住宅とも呼ばれています。

200年住宅ビジョンといっても、実際に200年間も住むことが可能な家というわけではなく、そのように長く住むことができる(維持できる)、社会資産となる住宅のことを意味します。例えば、20年ごとに点検やメンテナンスを行い、それを10回繰り返すことで200年住むことができる家になるという考え方です。

世代を超えて循環利用できる住宅

日本の住宅の平均的な寿命は30年ともいわれています。これは英国の75年や米国の44年に対して、あまりにも短いといえます。せっかく購入した住宅の価値が目減りしてしまう、建てかえることで大量のゴミやCO2を輩出し、地球環境に大きな影響を与えるという問題もあるわけです。

200年住宅ビジョンは日本の住宅建築において基本とされた、建てては壊すというスクラップ・アンド・ビルドの発想や、30年というように一世代で壊されるような家ではなく、その寿命を大幅に伸ばして世代を超えて循環利用できる良質な住宅、つまりは長期優良住宅を建てることを推進するものです。長期優良住宅に認定されると、税金面(登録免許税や不動産取得税)などで優遇を受けることが可能です。

長期優良住宅の認定基準

長期優良住宅と認定されるためには、一定の基準を満たす必要があります。国土交通省では、法律に基づいた長期優良住宅の備わるべき性能(認定要件)の概要を公表しています。
http://www.mlit.go.jp/index.html

長期優良住宅の認定要件
劣化対策 数世代にわたり住宅の構造躯体が使用できること。
※通常想定される維持管理条件下で、構造躯体の使用継続期間が少なくとも100年程度となる措置。
耐震性 極めて稀に発生する地震に対し、継続利用のための改修の容易化を図るため、損傷のレベルの低減を図ること。
※大規模地震力に対する変形を一定以下に抑制する措置を講じる。
維持管理・変更の容易性 構造躯体に比べて耐用年数が短い内装や設備について、維持管理(清掃・点検・補修・更新)を容易に行うために必要な措置が講じられていること。
可変性 居住者のライフスタイルの変化などに応じて、間取りの変更が可能な措置が講じられていること。
バリアフリー性 将来のバリアフリー改修に対応できるように、共用廊下などに必要なスペースが確保されていること。
省エネルギー性 必要な断熱性能などの省エネルギー性能が確保されていること。
居住環境 良好な景観の形成、そのほかの地域における居住環境の維持および向上に配慮されたものであること。
住戸面積 良好な居住水準を確保するために必要な規模を有すること。
維持保全計画 建築時から将来を見据えて、定期的な点検・補修などに関する計画が策定されていること。

『参照:国土交通省 長期優良住宅法関連情報』

長期優良住宅は税金もおトク!

「長期優良住宅普及促進法」に先立ち、2008年税制改正において、固定資産税・不動産取得税・登録免許税の優遇(軽減)措置が創設されています。税制優遇の期間は、「長期優良住宅普及促進法」の施行日(平成21年6月4日)〜平成22年(2010年)3月末までとされていましたが、平成22年度の税制改正で2年間(※平成24年(2012年)3月31日まで)延長されることが決まりました。

固定資産税

※長期優良住宅に該当する、新築住宅に関連する減額特例の適用期間が、次のように一般住宅よりも長くなります。
※平成24年(2012年)3月31日までに新築された住宅が対象となります。

  一般住宅 長期優良住宅
戸建て 3年間1/2軽減 5年間1/2軽減
マンション 5年間1/2軽減 7年間1/2軽減
  • 住宅の床面積が50平方メートル以上280平方メートル以下であること
  • 減額される範囲は居住部分のみであり、併用住宅における店舗部分や事務所部分などは減額の対象とならない
  • 居住部分の床面積が120平方メートルまでのものはその全部が、120平方メートルを超えるものは120平方メートルに相当する部分が減額対象となる
  • 長期優良住宅認定通知書、またはその写しを添付して市区町村に申告する必要がある

不動産取得税

※課税標準からの控除額が、一般住宅の特例よりも増えることになります。
※平成24年(2012年)3月31日までに新築された住宅が対象となります。

一般住宅 長期優良住宅
1,200万円 1,300万円
  • 住宅の床面積が50平方メートル以上240平方メートル以下であること
  • 都道府県の条例で定めるところにより申告をする必要がある

登録免許税

※税率が、次のように一般住宅の特例よりもさらに引き下げられることになります。
※平成24年(2012年)3月31日までに取得した者が対象となります。

  本来の税率 一般住宅 長期優良住宅
所有権保存登記 0.4% 0.15% 0.1%
所有権移転登記 2.0% 0.3% 0.1%
  • その者が主として居住の用に供する家屋であること、住宅の新築または取得から1年以内に登記をすること、床面積が50平方メートル以上であることが要件となる
  • 登記を行う際に、市区町村が発行する住宅用家屋証明書が必要となる

そのほかの税制優遇

長期優良住宅では所得税の控除や、住宅ローン減税を利用せずに長期優良住宅を取得する場合のために、「長期優良住宅の新築等をした場合の所得税額の特別控除」という優遇策も設けられています。

所得税の控除

居住年 控除対象
借入限度額
控除期間 控除率 年間最大
控除額
最大
控除額
平成21年
(2009年)
5,000万円 10年間 1.2% 60万円 600万円
平成22年
(2010年)
5,000万円 60万円 600万円
平成23年
(2011年)
5,000万円 60万円 600万円
平成24年
(2012年)
4,000万円 1.0% 40万円 400万円
平成25年
(2013年)
3,000万円 30万円 300万円

「長期優良住宅の新築等をした場合の所得税額の特別控除」では、控除の対象は、長期優良住宅にする際の性能を強化するために必要になった費用(かかり増しの費用/最高1,000万円)です。性能強化費用の算出については、標準的な性能強化費用(1平方メートル当たりの標準的なかかり増し費用)に床面積(平方メートル)をかけて算出します。

標準的な性能強化費用(1平方メートル当たりの標準的なかかり増し費用)

鉄骨鉄筋コンクリート造・鉄筋コンクリート造 36,300円
木造・鉄骨造・その他 33,000円

この性能強化費用の10%に相当する額をその年の所得税から控除します。また、控除しきれない残額については、翌年分の所得税から控除されます。ただし、性能強化費用が1,000万円を超える場合には1,000万円が限度額になり、その10%が控除されることになります。

point 長期優良住宅の認定基準は厳しいのですが、快適な暮らしを実現するためのものが多いといえます。また、長期優良住宅には税制優遇などのメリットがあります。住宅を購入する際のひとつの目安にしてみてはいかがでしょうか。

▲PageTop


今週のイチオシ
見に行く
全国の住宅展示場

トクする
ご契約者様プレゼント