「家族の気配が感じられる家」をつくるためのテクニック

住まいに求められる理想の形として、しばしば例にあげられる「家族の気配が感じられる家」。

イメージするのは難しくありませんが、実現するためにはいったいどんな要素があったらいいのか、すぐに答えられる方はなかなかいないと思います。

・子どもが家で何をしているか気になる
・家族間のコミュニケーションを増やしたい

こうした要望に答えられる家こそが、本当の「家族の気配が感じられる家」だといえるでしょう。では、「家族の気配」を感じるためには、住まいにどのような要素を取り入れたらいいのでしょうか?

家族の気配を感じるためには、壁や廊下をできるだけ少なくすべし

「気配」というと少し漠然としていますが、実際には、周囲に人がいることで感じられる「圧迫感」や、移動するときの「振動」、「物音」などが気配の正体だと考えていいでしょう。しかし、いくら家族の気配が感じられるようにしたいからといって、

  • 壁を薄くして物音が聞こえるようにする
  • 床から衝撃吸収材を外して歩くたびに振動が伝わるようにする

こうした「工夫」をしようと考える方はまずいないと思います。もしそんなことをしてしまったら、気配が感じられるかどうか以前に住まいとしての利便性が失われてしまいます。

しかし、「部屋と部屋との区切りを少なくする」「家族との間に存在する仕切りを薄く、少なくする」という視点自体は間違っているわけではありません。家族の気配が伝わりやすい家にするためには、壁や廊下など、家族との間に存在する「境界」となるものをできるだけ取り除くことがポイントです。

プライベートな空間とパブリックな空間の「境界」を取り除く

家の中にも、プライベートな空間とパブリックな空間があります。プライベートな空間とは、寝室や個室など基本的にひとりで過ごす場所、パブリックな空間とは、リビングやキッチンなど家族みんなで過ごす場所です。プライベートな空間とパブリックな空間の間に存在する「境界」をできるだけなくすことが、「家族の気配が感じられる家」をつくるための鍵を握ります。

特に、家の中心となるリビングとの間に境界をつくらないことが肝心です。廊下を通らず、直接リビングに降りてくる構造の「リビング階段」、段差があるにもかかわらず、まるでひとつの部屋であるかのように感じられる「スキップフロア」などを採用すると、「リビングに直結する住まい」を実現することができます。

可動式間仕切りが「調節可能な境界」を作り出す

部屋同士の境界を取り払うときは、何ごともほどほどにするのを忘れないでください。家族といえども、最低限のプライバシーは必要です。「24時間、常に何をしているのか知っておきたい!」と考えるのは明らかに行き過ぎでしょう。

特に、子どもとの関係は注意が必要です。「子どもが何をしているのか心配だから、常に気配が感じられるようにしたい」と、考える親御さんも少なくありません。しかし、子どもが健全に成長するにあたっては、プライベートな空間は欠かせない存在です。適度な「境界」を残しておかないと、子どもにとって居心地の悪い家になってしまうでしょう。

とはいえ、ごくごく幼い時期には、常に親の目の届くところへおいておいたほうが良いというのもまた事実。成長に合わせて徐々にプライベートな空間をつくっていけるよう、可変的な間取りを住まいに取り入れておくといいでしょう。たとえば、可動式の間仕切りを設置しておけば、子どもの成長に合わせて新たに「子供部屋」をつくることも可能です。家族の気配が感じられる家造りでは、境界を「動かせるようにしておく」と、こまめな調整が効いて便利になります。

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