住宅メーカーの商品展開、新常態対応続く 需要顕在化、ウェブで若年層訴求へ

住宅メーカーの商品展開において、ニューノーマル(新常態)への対応は4月以降も続きそうだ。新型コロナの収束が見えない中で、住まいの中での生活を充実させたいというニーズが顕在化。在宅勤務や家事効率化に対応した提案は、注文住宅に加え、収益物件である賃貸住宅にも拡大する。一方、若年層を中心に、ウェブを通じた注文住宅の受注定着を狙う動きもある。
大和ハウス工業は、ウェブ限定戸建て住宅「Lifegenic W(ライフジェニックダブリュー)」を4月1日に発売する。都市部をターゲットに、密集地や旗竿地にも対応可能な木造軸組工法を採用。また、「つながりコックピット」などのテレワーク提案や「家事シェアハウス」など、在宅勤務や家で過ごす時間が増えたニューノーマルに対応した。
ニューノーマル対応は、提案以外にも在宅時間が長くなり、ウェブで買い物をする習慣への対応も含まれる。19年11月にウェブ専用商品として投入した「ライフジェニック」は、1月末までに135万アクセスを超えており、ウェブでの家づくりを体感してもらう狙いもある。
販売目標は年間800棟、2月4日から東京など地域を限定したプレ販売期間は、基本タイプ「コの字型」「Lの字型」「スクエア型」の3プランに限定、4月以降は15タイプ45プランで展開する。「Lの字型」プラン(延べ床面積89.42m2、2階建て)で、本体価格2035万円(税込み)となっており、ウェブの利用が盛んな若年層をターゲットとした。
ミサワホームは、「第3四半期(20年10~12月)の受注でニューノーマル対応に根強いニーズがあることを強く実感した」(石塚禎幸商品開発部長)ため、対応した商品ラインアップを強化。1月2日発売の企画型商品「スマートブランドWS」で拡充すると共に、1月25日には木質系賃貸住宅商品「ベルリード・スキップハイ・ツーワークラボ」を発売している。既に、「プライムスマート」が今年度の受注目標300棟を昨年内に達成するなど、具体的な成果として現れている。