水害から家を守り、安心して過ごせる家を建てるためには

掲載日:2015/11/02

更新日:2020/07/03

最近は日本でも豪雨が増え、家を建てる際には水害をどう避けるかとうことが大切になってきました。水害の起きにくい地域を選ぶことができればいいのですが、それが難しい事情もあるでしょう。

また、「ここなら安全」と思われていたような場所での浸水があるなど、河川が近い・土地が低めであるといった少しでも心配な要因があれば、家を建てる際にしっかりと対策を講じておくのがよいでしょう。

  • 過去に水害の経験がある
  • 住まいの水害での被害をなるべく抑えたい

水害対策を十分に考え、豪雨の際にも安心して暮らせる住まいを手にいれましょう。

代表的な水害対策--盛り土と高基礎

水害を防ぐ代表的な対策として、「盛り土」をして周囲より床を高くするという方法があります。住宅を建てようと考えている土地に土砂を運び込み、人工的に海抜を高くするわけです。水は高いところから低いところへと流れ込みますから、土地を高くしてしまえば、家を丸ごと水害被害から守ることができます。「浸水を防ぎたい」という場合には大変有効です。周囲の土地や建物、道路が家を建てる場所より高い位置にある場合には、特に必要な工事だと考えましょう。

もうひとつ、「高基礎」にするという方法もあります。家を建てる際にはまずコンクリートなどで「基礎」を作ります。この基礎の高さを一般的なものよりも高くすることによって、水が床上に届かないようにするのです。この場合、床下への浸水が十分あり得ると考え、排水しやすい造りにする必要があります。

水害対策がもたらす別のメリット

水害対策は工事の規模が大きく、それぞれ大きな費用がかかります。工期も長くなる可能性が高いでしょう。しかし、洪水から住宅とご家族を守るためには必要な出費だと考えるべきです。また、水害は、それ以外にもメリットがあります。

盛り土や高基礎にすると、日当たりがよくなります。住宅が密集している地域の場合には特に大きなメリットとなるでしょう。また、一般的に道路の工事が行われると舗装が重ねられることで道路が高くなり、庭よりも道路のほうが高くなってしまうことがあります。安全性や排気ガスの流れを考えても、住宅は道路より高い位置を保ちたいものです。

さらに高基礎の場合、床下に広い空間があるため、排気がしやすく、地面からの湿気が床に届きにくくなります。水分による建材の劣化を防ぎ、家全体の防カビ効果が上がります。

水害を防ぎ、安心を目指して家づくりをすることは、暮らしやすさも同時に実現できる可能性があります。「安心」を手に入れるために手間とお金をどのようにかけるべきなのだろうか…と悩んでいる方はきっと、「快適な暮らし」と「安心」は実は隣り合わせだということに気づくはずです。