ヨーロッパの家のような、「レンガの家」を建てるには?

掲載日:2016/03/18

更新日:2020/07/03

「和風を選ぶか、それとも洋風を選ぶか……」

新築住宅のデザインを考えるとき、最初に差し掛かる大きな分岐点です。今回は後者、つまり洋風の家を建てる場合について考えてみます。多くの方が「洋風の家」といわれてイメージするのは、テレビなどでヨーロッパの街並みに写る「レンガの家」でしょう。レンガは長持ちすることから、メンテナンスのいらない材料としても注目されています。

  • ヨーロッパのようなレンガ造りの家に憧れている
  • 外壁メンテナンスフリーの家を建てたい

火に強く、長持ちする素材

レンガの家のメリットは、第一に「耐熱性、耐火性に優れている」ということです。なにしろレンガは粘土などを焼き固めたものですから、元々燃えるものでできていません。火や熱に強いばかりでなく、耐久性にも優れています。ヨーロッパにあるレンガの家は、100年以上昔から建っている家が珍しくありません。しかもその間、ほとんどメンテナンスは不要。サイディングをはじめとする一般的な外壁材が、10〜15年程度のスパンでメンテナンスを必要とするのと比べると大きな違いがあります。

レンガは粘土から作られる、と先ほどご紹介しましたが、粘土は元々自然界に存在するものです。つまり、粘土を焼き固めたものであるレンガは「自然素材である」ということになります。人工的に作られた有害な化学物質を含んでいないため、健康に優しい素材だといえるでしょう。

地震対策のため、構造部分はレンガ以外にすることが一般的

レンガは、単体では決して地震に強い素材ではありません。地震の少ないヨーロッパでは大きな問題ではありませんが、日本において住宅の耐震性は極めて大きな意味を持ちます。もちろん、各住宅建設業者もその点について何の対策もしていないわけではありません。多くの業者は外壁のみをレンガでつくり、構造部分は木造や鉄筋コンクリートにすることで建物の耐震性を高めています。しかし、逆にいえば「100%レンガで家をつくるのは難しい」ともいえるでしょう。

また、構造部分と外壁部分の間には隙間が生じてしまうため、何かで埋めなくてはいけません。このとき、一般的なコーキング剤などを使用すると、建物に人工物を使わなくてはならなくなります。自然素材の充填剤を使う方法もあるので、レンガの家を建てるときは注意しておきましょう。

少ない施工業者の中から、ベストな選択肢を探そう

レンガで家を建ててくれる建設会社は、決して多くはありません。そのため、施工業者選びに難儀することも十分考えられます。「せっかく対応している業者を見つけたと思ったら、自分が建てたい地域には対応していなかった」なんていう事態は避けたいもの。施工業者を選ぶときは過去の事例などを参考にしながら、自分の求める条件を満たしてくれる業者かどうかを慎重に見極めてください。

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