「ペットと一緒に暮らす」を考えた家づくりとは

飼い猫

掲載日:2015/10/05

更新日:2020/07/03

家づくりでは、「住む人にとっていかに快適な暮らしを実現するか」という点が重要なポイントです。しかし、今は大切な家族の一員であるペットにとっても「良い住まいであるか」どうかを考えなくてはなりません。

  • 現在ペットを飼っている(これから飼いたいと考えている)
  • 室内にペットにとって危険な場所や、入ってほしくない場所がある

住まいづくりで、こうした課題を解決するためにはどのような方法があるでしょうか?

建材選びと工夫でペットにまつわる悩みごとは改善可能

ペットと言っても実際には様々な動物が飼育されています。今回は特に多くのご家庭でかわれている犬・猫について考えてみましょう。犬や猫を飼うとき、住まいの中で特に気になるのは次のようなことです。

  • 爪とぎや室内の運動で壁・床が傷つく
  • 糞尿によって室内に匂いが染み付く
  • 鳴き声で近隣住民に騒音被害が生じる

こうした問題点を解決するにはどうしたら良いのでしょうか?

壁や床を傷から保護するには、壁が傷ついてしまった場合に備えて交換しやすい壁紙を選んでおくのが有効です。床に対しては、タイルカーペットなどを敷き詰めて保護するようにしましょう。

臭い対策は、消臭効果のある機能性壁紙の採用を検討してみてください。また、フローリングのように掃除がしやすい床材を選ぶ、臭いがこもらないように部屋に換気扇を取り付ける、といった工夫も重要です。

騒音を防ぐには、窓ガラスに防音効果のあるものを使ってみてはいかがでしょうか。複層ガラスを使ったり、内窓を取り付けたりといった方法で、鳴き声が外に漏れるのを防げます。

ペットにとっての快適さを考えるなら「ペット目線」を忘れずに

「ペットにとって快適な住まい」はどんなものになるでしょうか。

近年のフローリング床はつるつるとして滑りやすく、犬の肉球では踏ん張るのが難しい場合がありうまく立つことができず、脱臼してしまう犬が増えています。また、犬や猫が家庭内での危険な場所に立ち入ったり、事故にあったりすることも考えられます。

たとえば、

  • 脱臼防止のため、滑りにくい「ペット対応フローリング材」を採用する
  • 危険な場所への立ち入りを防ぐため、室内にペットウォールを設置する
  • 階段への登り降りが楽なよう、段差をペットに合わせて設計する

といった工夫をすると、人も、犬や猫も快適に過ごせる家が実現できます。

「ペットの生活を豊かにする設備」を取り入れよう

ペットのための設備を住まいに取り入れるのもいいでしょう。ペット用の出入り口であるペットゲートや、猫たちの遊び場となるキャットウォール、犬が庭で元気に駆け回るためのドッグランなど、ペットの生活を豊かにする設備はたくさんあります。

ペットが安全で元気に暮らしていれば、家族も自然と明るくなるものです。「ペットと一緒に暮らす家」について、一度ゆっくり考えてみてはいかがでしょうか。