地震大国・日本。万が一自分が暮らしている地域で大きな地震が起こったらどうしよう、という不安を抱えている人も少なくないでしょう。持ち家のある人であれば、地震で自宅に被害が出た場合に備えて、地震保険への加入を検討したことがあるかもしれません。しかし、火災保険に地震保険を付けると保険料が高くなるため、加入をためらうケースも。

この記事では、地震保険の必要性を考えるにあたって、地震保険の補償範囲や保険料の決まり方などの基本を詳しく解説していきます。

地震保険とは


地震保険とは、地震や津波などによって、自宅に被害が出た場合に保険金が支払われる保険です。地震保険単体で契約することはできず、必ず火災保険とセットで加入する必要があります。新規で火災保険を契約する際、地震保険もあわせて勧められたことがある人も多いのではないでしょうか。

ここからは火災保険との違いに焦点を当て、地震保険の概要について解説していきます。


地震保険はなぜ必要なのか?

火事で自宅が燃えてしまったときなどに保険金を受け取れる火災保険ですが、なぜ追加で地震保険を付ける必要があるのでしょうか。

実は、火災保険では地震を原因とする火災や延焼によって自宅に被害が出た場合、補償の対象外となります。地震は発生時期や頻度が予測できないこと、巨大な損害が発生する可能性があること、一度に広域的な災害が発生する可能性があることから、一般的な損害保険による補償は難しいとされます。民間保険会社のみでは対応できない場合に備えて、政府はその不足分を補填できるだけの財源を確保しています。そのように、地震に関する法律に則り、地震等による被災者の生活の安定に寄与することを目的として、政府と民間で共同運営されているのが、地震保険なのです。

参照:財務省「地震保険制度の概要」


地震保険の補償範囲

続いては、地震保険の補償範囲について見ていきます。補償の対象となるもの、対象外となるものの具体例は次の通りです。

・補償の対象:住宅として使っている建物・マンション住戸、家財
・補償の対象外:工場や事務所など住宅以外の用途専用の建物、価格が30万円を超える貴金属・宝石・骨董品、通貨、株券や商品券といった有価証券類、自動車など


地震保険の保険金額

地震保険の保険金額は、主契約となる火災保険における保険金額の30〜50%の範囲内で定めるとされています。ただし、建物は5,000万円、家財は1,000万円が保険金額の上限です。


地震保険の保険期間

地震保険の保険期間は最長5年です。短期や1年、長期(2〜5年)といった設定がありますが、主契約である火災保険の保険期間によって、契約できる保険期間が異なります。


地震保険の契約方法

繰り返しになりますが、地震保険は単体では契約できず、必ず住宅用の火災保険とセットで加入しなければなりません。ただし、主契約となる火災保険の契約期間中の場合、途中から地震保険を追加することもできます。

地震保険の保険料


火災保険に地震保険を付けると、地震保険分の保険料をプラスで支払う必要があります。地震保険の保険料はどれくらいなのか、詳しく解説していきましょう。


地震保険の基本料率

地震保険料は、「住宅の構造」と「住宅のある都道府県」という2つの要素によって決まります。建物構造で見ると、鉄骨造・コンクリート造など地震や火災に強いとされる構造のほうが、地震保険料は安くなります。また、大規模な地震が発生する可能性が高いとされる地域(首都圏、静岡県など)の保険料は、他の地域に比べて割高です。

地震保険料は損害保険料率算出機構という機関が設定しているので、建物の所在地・構造・受け取る保険金額が同じであれば、どの保険会社で契約しても保険料は同じになります。


地震保険の割引制度

地震保険には、住宅の免震・耐震性能に合わせた4つの割引制度が設定されています。これらの割引はいずれか一つのみ適用を受けることができ、保険料が最大50%割引となります。

・免震建築物割引:50%
「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」に基づく免震建築物で受けられる割引
・耐震等級割引 耐震等級3:50%、耐震等級2:30%、耐震等級1:10%
品確法に基づく耐震等級を有する住宅で受けられる割引
・耐震診断割引:10%
地方公共団体などによる耐震診断や耐震改修によって、耐震基準を満たすと判断された住宅で受けられる割引
・建築年割引:10%
1981年6月1日以降に新築された住宅で受けられる割引

また、上記割引制度とは異なりますが、確定申告をすることによって、支払った地震保険の金額に応じて一定の所得控除を受けられる「地震保険料控除」も適用されます。

地震保険の保険金


万が一、地震で自宅に被害が出た場合、地震保険の保険金額はどれくらいになるのでしょうか。

地震保険によって支払われる保険金額は、保険の加入時期と自宅に生じた損害の度合いによって変わります。具体的には平成29年(2017年)1月1日以降を始期とする地震保険契約では、全損で保険金額の100%、大半損で保険金額の60%、小半損で保険金額の30%、一部損で保険金額の5%が支払われます。保険金額を求めるにあたって、資産は使用による消耗分を差し引いた時価で評価される点は注意しましょう。

地震保険制度の概要
引用元:財務省「地震保険制度の概要」

保険金の使途

地震などによる住宅や家財の損害に対して支払われる地震保険の保険金ですが、使い道は受け取った人の自由です。災害後の生活費や通院費、仮住まいの費用や引っ越し代などにあてることもできます。もともと住んでいたものと同等の住宅を再建するための費用としては不足するため、災害によって影響を受けた生活の再建費用という意味合いが強いと考えられるでしょう。


保険金が支払われないケース

地震保険では次のようなケースに当てはまる場合、保険金が支払われません。

・保険の契約者本人や被保険者などに重大な過失や法令違反などがある場合
・保険の対象となるものの紛失や盗難があった場合
・戦争、革命、暴動などによって損害が生じた場合
・核燃料物質などによる事故で損害が生じた場合
・地震が発生した翌日から10日後以降に損害が生じた場合

先述の通り、地震保険は民間の保険会社と政府の共同で運営されているため、民間の保険会社が補償しきれない部分は、国がカバーする仕組みになっています。1回の地震による保険金の総支払限度額は2021年現在12兆円と、関東大震災クラスの巨大地震が発生した場合でも対応できる金額とされているため、保険金が支払われないことを心配しすぎる必要はないでしょう。

地震保険が必要な人の特徴


地震の多い日本において、地震保険の必要性は一定程度あると考えられます。特に、次のような特徴に当てはまる人は、地震保険に加入する必要性が高いといえるでしょう。

・住宅ローンが残っている人
・新築住宅を購入したばかりの人
・預貯金や資産が少ない人
・地震や噴火などのリスクが高い地域にマイホームを構えている人

先ほども説明した通り、地震保険は災害後の生活再建を保障する意味合いが強いものです。そのため、災害によって損害を受けたときに自力で生活を立て直すことが難しいと思われる人は、地震保険に加入しておいたほうが安心でしょう。

まとめ


地震保険は単体で契約することはできず、必ず住宅用の火災保険とセットで加入する必要があります。通常の火災保険のみではカバーできない、地震を原因とする火災や津波、火山の噴火などによる損害を補償してくれるのが地震保険です。地震大国の日本においては、万が一地震などが起こった場合の生活再建費用としても、地震保険への加入は大切な備えと考えられます。

※本記事の掲載内容は執筆時点の情報に基づき作成されています。公開後に制度・内容が変更される場合がありますので、それぞれのホームページなどで最新情報の確認をお願いします。

執筆者:柳田 凛太朗

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住宅ローンの悩みは誰に相談すればよいのでしょう。住宅ローンの専門家に相談する窓口としては、金融機関、独立系ファイナンシャル・プランナー(FP)、住宅金融支援機構などがあります。

この記事では、住宅ローンを借りる前から完済するまで相談窓口はどう選べばよいのか、目的別に解説します。

目的別の相談窓口の選び方


住宅ローンを組めるか相談したい

申込時の年齢や年収、資金の使い道、借入額や借入期間といった、最低限の条件を満たしているかなど一般的な内容であれば、各金融機関やファイナンシャル・プランナー(FP)、住宅支援機構など、どの窓口でも相談できます。

しかし、個別に住宅ローンを組めるかどうかを知りたい場合の相談先は、借りようと思っている金融機関の相談窓口です。住宅ローン専門の相談センターやアドバイザーがいる金融機関もあります。ただし、金融機関の窓口で相談しても、実際に希望の金額や条件で借りられるかどうかは、住宅ローンの申し込みをして審査の結果を待たないとわかりません。

たとえば、転職したばかりの人、産休・育休中の人、非正規で働いている人、自営業者や会社経営者などで収入が安定しない人など、そもそも借りられるかどうかが不安な場合は、事前審査を申し込みましょう。一部の機関では物件を探す前にインターネットで事前審査を申し込める場合もあります。

金融機関や住宅支援機構の窓口での相談は多くの場合、無料です。事前審査も無料で行うところが多いですが、有料無料に関しては念のため事前にご確認ください。対面での相談だけでなく、コールセンターやチャットを利用した相談も充実した金融機関が増えていますので、利用してみましょう。


無理のない借入額がいくらか教えてほしい

無理のない借入額を相談する上で、独立系のファイナンシャル・プランナー(以下FP)が挙げられます。現状の家計だけでなく、教育費や老後資金など、住宅購入後の家計の動きも予想したキャッシュフロー表を作成し、20年、30年と無理なく返済できる借入額を中立な立場で一緒に考えてくれます。

また、各金融機関の窓口でも収入に対する返済額の割合などから、借りられる金額の上限や、ライフプランに合わせた適正な借入額の相談にのってくれます。土日や平日の営業時間以外でも相談できる金融機関もありますので、インターネットで情報を検索してみましょう。

金融機関の窓口での相談は多くの場合無料ですが、企業に属さず、保険など金融商品を販売しないFPへの相談の場合、多くは有料相談となります。将来の収支や貯蓄残高の動きを可視化することで、現状の家計を把握し目標の貯蓄額を考えるなど、住宅ローン以外のお金の相談もできます。

独立系FPを探すのは難しいかもしれませんが、日本FP協会の「CFP(R)認定者検索システム」では、FPの上級資格であるCFP(R)の資格を持つ全国のFPを検索することができます。登録FPのホームページや執筆記事などを通してそのFPの考え方を知り、共感できれば、得意分野や料金体系をよく確認したうえ相談してみましょう。料金の目安は一概には言えませんが、消費税込で1時間5,500円から11,000円程度までが多いようです。資料作成代等の別途料金がかかる場合もあるので、相談前に確認しておきましょう。


審査についての説明を聞きたい

審査項目や審査基準は金融機関によって異なります。借りたい金融機関が決まっていれば、その金融機関の窓口で聞いてみましょう。しかし、住宅ローンの審査は金融機関の窓口担当が行うわけではありません。保証会社やその金融機関の審査担当部署で、申込者の収入や働き方などから判断した返済力と、購入する物件の価値(担保力)から審査を行います。詳細な審査基準を窓口で聞くのは難しいですが、年収に対する返済額の割合や勤続年数などの基準のほか、審査項目についての説明や事前審査の申し込みから本審査の結果までの流れなどを聞くことができます。

一般的にどのような審査項目があり、どのような項目を考慮する金融機関が多いのかを知りたければ、国土交通省が毎年行う「民間住宅ローンの実態に関する調査」※1の結果などが参考になります。各金融機関が融資を行う際に考慮する項目などがわかります。

住宅ローン
出典:国交省 「令和2年度 民間住宅ローンの実態に関する調査 結果報告書」

どこの金融機関を選べばよいかの相談をしたい

そもそも、どこの金融機関を選べばよいか悩んでいる……こういう場合に相談する窓口も独立系FPが適しています。金融機関に相談に行っても他の金融機関の情報はわかりません。有料相談になりますが、独立系FPなら中立な立場で各金融機関の住宅ローンの特徴や選ぶポイントを、相談者のライフプランに沿った形で伝えてくれます。

また、購入時の金融機関選びであれば、不動産会社やハウスメーカー、マンションの販売センターに所属または提携するFPや営業マンに相談することもできます。経験豊富な営業マンは住宅ローンについても詳しい人が多くいますが、住宅ローンの専門家ではないので、いつも審査を依頼している金融機関以外の住宅ローンについては詳しくない場合もあります。提案された金融機関以外にも気になる金融機関があれば独立系FPに相談してみるのもよいでしょう。


繰り上げ返済についてのアドバイスを聞きたい

繰り上げ返済をいつ、いくらすると、どれくらいの利息が軽減されるか、繰り上げ返済の手続きはどうするかといった相談は、住宅ローンを借りている金融機関で相談できます。繰り上げ返済の手続きは窓口に行かず、コールセンターで相談して、インターネットでシミュレーションや手続きをすることも可能です。金融機関での相談料は無料の場合が多いですが、事前に念のためご確認ください。

しかし、繰り上げ返済をしすぎて将来的な教育費や老後資金など、必要なお金まで手元に残らなくなってしまっては、繰り上げ返済をする意味がありません。繰り上げ返済を行う時期や、適正な金額を知りたい場合は、ライフプラン相談ができる独立系FPに相談しましょう。相談料は有料になりますので、料金をしっかり確認した上で依頼しましょう。


住宅ローンの借り換えについて相談したい

住宅ローンの借り換え相談は、借り換え先が決まっていればその金融機関に相談しましょう。金利などの条件や審査書類、申し込みから借り換えまでの流れなどを詳しく知ることができます。金融機関での相談は無料の場合が多いですが、事前に念のためご確認ください。

金融機関が決まっていない場合は、ライフプランに合わせた住宅ローンを選んでくれる独立系FPに相談してみましょう。借り換えによる利息軽減メリットだけでなく、今後にかかるお金なども考慮して金利タイプを選び、相談者に適した金利タイプでかつ金利が低い金融機関を複数提案してもらえます。

なお、独立系FPは原則として、特定の金融機関の住宅ローンを利用者に斡旋(あっせん)したり、住宅ローンの条件を交渉したりすることはできません。(※2)自分にあった住宅ローンを複数提案してもらい、最終的には自分で決めて自分で申し込みを行います。

特定のローンの斡旋や、金利や借入額など条件交渉を行ってほしい場合は、「貸金業」や「金融機関代理業」といった資格を持つ会社やFPに依頼することになります。複数の金融機関と提携して借り換えを事業として行っている会社もあるので、条件がよい金融機関を見つけるために相談してみるといいでしょう。手数料は無料の会社も有料の会社もありますので事前にご確認ください。

まとめ


以上、住宅ローンの相談窓口についてご紹介しました。相談の目的によって相談窓口が異なることや、無料で相談できる内容と有料でも中立な立場のFPに相談した方がよい内容との違いがおわかりいただけたでしょうか。後悔のない住宅ローン選びができるよう、相談窓口を選ぶ参考にしてください。

参考サイト
※1 国交省:「令和2年度 民間住宅ローンの実態に関する調査 結果報告書」
※2 金融庁:「一般的な法令解釈に係る書面照会手続(回答書)」

※本記事の掲載内容は執筆時点の情報に基づき作成されています。公開後に制度・内容が変更される場合がありますので、それぞれのホームページなどで最新情報の確認をお願いします。

執筆者:有田 美津子

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あけましておめでとうございます。
2022年1月の【フラット35】金利動向をお伝えします。

2022年1月の【フラット35】金利


今月今月の全期間固定金利型住宅ローン【フラット35】(買取型)の金利(最低金利)は融資率9割以下、返済期間21~35年、機構団信加入で1.30%となり12月から0.03ポイント引き下げに。融資比率9割以下・返済期間15~20年の金利は1.18%と、同様に0.03ポイントの引き下げとなりました。

2022年1月金利

ARUHI住宅ローンの実行金利一覧


建設費または購入価額(以下、物件価格)の1割~5割の頭金があれば、従来のARUHIフラット35よりさらに低金利で利用できる、ARUHIスーパーフラットの各種商品の金利は以下の通りです。

2022年1月実行金利

物件価格の5割以上の頭金があれば利用できる「ARUHIスーパーフラット5」(※団信込み)は1.09%。

物件価格の4割以上の頭金があれば利用できる「ARUHIスーパーフラット6」(※団信込み)は1.13%。

物件価格の3.5割以上の頭金があれば利用できる「ARUHIスーパーフラット6.5」(※団信込み)は1.14%。

物件価格の3割以上の頭金があれば利用できる「ARUHIスーパーフラット7」(※団信込み)は1.15%。

物件価額の2.5割以上の頭金があれば利用できる「ARUHIスーパーフラット7.5」(※団信込み)は1.16%。

物件価格の2割以上の頭金があれば利用できる「ARUHIスーパーフラット8」(※団信込み)は1.17%。

物件価格の1.5割以上の頭金があり、年収に対する年間返済額「返済負担率」が20%以内であれば利用できる「ARUHIスーパーフラット8.5」(※団信込み)は1.22%となっています。

物件価格の1割以上の頭金があり、年収に対する年間返済額「返済負担率」が20%以内であれば利用できる「ARUHIスーパーフラット9」(※団信込み)は1.25%となっています。

最新の住宅ローン金利はこちら→【ARUHIフラット35】

まとめ


最後に今月の金利変動について、不動産や金融についてその業界の人に匹敵する知見をもつ、公認会計士ブロガー千日太郎さんにまとめていただきます。

11月の金利上長期金利が下がり、2022年1月の【フラット35】金利は下がった

長期金利が下がったことに伴い、2022年1月の【フラット35】(買取型)の金利も下がりました。

ARUHI金利

2021年12月から2022年1月にかけては、長期金利の変動幅と機構債の表面利率の変動幅、【フラット35】金利の変動幅は概ね近似したものになりました。機構債の表面利率が発表された前日の長期金利終値は0.04%と前月から0.03ポイント下がり、これに対して機構債の表面利率は0.32%と前月から0.04ポイント下がっています。そして【フラット35】(買取型)の金利は0.03ポイント下がり、1.30%となっています。

10月に長期金利が急上昇したことで、12月金利までは【フラット35】(買取型)の資金調達の仕組み(※)からすると少しイレギュラーな動きとなっていたのですが、長期金利が下がってきたため、正常な動きになってきたのだと見ています。

今後はおおむね長期金利の上昇または下降と同じ幅で【フラット35】の金利も動いていくものと予想しています。ただし、10月のように一時的に投資家の債券売りが集中して金利が上がり、長期金利が0.1%を超えそうになるほどに急上昇したならば、あえて【フラット35】の上昇は抑えられると予想しています。なぜなら、【フラット35】は住宅金融支援機構が債権者となる(または債権を保証する)公的融資であるためです。

長期金利の動向としては、米中央銀行が量的緩和政策を縮小することを決定しており、2022年には複数回にわたり利上げを行う可能性が濃厚となっています。新型コロナウイルス変異株の感染拡大が重石にはなっていますが、収束すれば利上げペースに拍車がかかるでしょう。

そうなれば日本の長期金利も米国の長期金利の波及を受けて上昇していくことが予想されます。現時点では本格的な上昇基調には入っていませんが、住宅ローンの実行までは金利の動向に目を配っておき、複数の金利タイプで審査を通しておくことをお勧めします。

※【フラット35】(買取型)の資金調達の仕組み
住宅ローンの【フラット35】(買取型)は、下図のように住宅金融支援機構が民間金融機関から債権を買い取って証券化し、機関投資家に債券市場を通じて機構債という形で販売するという仕組みになっています。

フラット35の仕組み
フラット35の仕組み

この機構債は毎月20日前後に表面利率を発表し募集します。投資家たちは機構債を国が取り扱う安全な債券という考えで購入しますので、機構債の表面利率は国が発行する債券=10年国債の利回り(長期金利)に連動する傾向があります。

※本記事の掲載内容は執筆時点の情報に基づき作成されています。公開後に制度・内容が変更される場合がありますので、それぞれのホームページなどで最新情報の確認をお願いします。

執筆者:ARUHIマガジン編集部

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2021年も師走へと入り、冬らしい寒さを感じることが多くなってきました。新型コロナウイルスの感染拡大は未だ抑えられている状況ですが、新たな変異株のリスクが日本経済へどのように影響していくかが懸念されます。2021年12月における【フラット35】金利動向を見ていきます。

2021年12月の【フラット35】金利


今月の全期間固定金利型住宅ローン【フラット35】(買取型)の金利(最低金利)は融資率9割以下、返済期間21~35年、機構団信を含めて1.33%となり11月から据え置きに。融資比率9割以下・返済期間15~20年の金利は1.21%と、同様に据え置きとなりました。

フラット35 12月金利

ARUHI住宅ローンの実行金利一覧


建設費または購入価額(以下、物件価格)の1割~5割の頭金があれば、従来のARUHIフラット35よりさらに低金利で利用できる、ARUHIスーパーフラットの各種商品の金利は以下の通りです。

フラット35 12月金利

物件価格の5割以上の頭金があれば利用できる「ARUHIスーパーフラット5」(※団信込み)は1.12%。

物件価格の4割以上の頭金があれば利用できる「ARUHIスーパーフラット6」(※団信込み)は1.16%。

物件価格の3.5割以上の頭金があれば利用できる「ARUHIスーパーフラット6.5」(※団信込み)は1.17%。

物件価格の3割以上の頭金があれば利用できる「ARUHIスーパーフラット7」(※団信込み)は1.18%。

物件価額の2.5割以上の頭金があれば利用できる「ARUHIスーパーフラット7.5」(※団信込み)は1.19%。

物件価格の2割以上の頭金があれば利用できる「ARUHIスーパーフラット8」(※団信込み)は1.20%。

物件価格の1.5割以上の頭金があり、年収に対する年間返済額「返済負担率」が20%以内であれば利用できる「ARUHIスーパーフラット8.5」(※団信込み)は1.25%となっています。

物件価格の1割以上の頭金があり、年収に対する年間返済額「返済負担率」が20%以内であれば利用できる「ARUHIスーパーフラット9」(※団信込み)は1.28%となっています。

最新の住宅ローン金利はこちら→【ARUHIフラット35】

まとめ


最後に今月の金利変動について、不動産や金融についてその業界の人に匹敵する知見をもつ、公認会計士ブロガー千日太郎さんにまとめていただきます。

11月の金利上昇を抑えたため12月の【フラット35】金利は横ばい

長期金利は下がり、機構債の表面利率も下がったのですが、2021年12月分の【フラット35】(買取型)の金利は前月から横ばいとなりました。

フラット35 12月金利

機構債の表面利率が発表された前日の長期金利終値は0.07%と前月から0.02ポイント下がりました。これに対して機構債の表面利率も0.36%と前月から0.02ポイント下がっています。通常であれば【フラット35】(買取型)の金利も同じく0.02ポイント下がるのですが、1.33%と前月から横ばいとなっています。【フラット35】(買取型)の資金調達の仕組み(※)からすると少しイレギュラーな動きだと言えます。

【フラット35】は金融マーケットから直接資金を調達してわたし達に融資する仕組みであるため、長期金利の動向をダイレクトに反映しやすのですが、その一方で公的融資であることから、急激な金利変動の影響を緩和する傾向があるのです。これまでにも金利が急上昇する局面で【フラット35】の上昇が抑えられたことがありましたが、ここまで抑えられたのは珍しいです。

10月から11月にかけて長期金利が急上昇したのに対して、【フラット35】の金利上昇を抑えてなだらかに上昇させたために、長期金利が下がったときにはなだらかに下げるという論理です。

機構債の表面利率と【フラット35】の金利差は10月に0.97ポイントであったのですが、11月には0.95ポイントに減り、12月には再び0.97ポイントに戻っています。そのため、今後は11月のような著しい上昇が無い限り、長期金利と機構債の表面利率、【フラット35】の変動幅は同じになっていくものと考えられます。

※【フラット35】(買取型)の資金調達の仕組み
住宅ローンの【フラット35】(買取型)は、下図のように住宅金融支援機構が民間金融機関から債権を買い取って証券化し、機関投資家に債券市場を通じて機構債という形で販売するという仕組みになっています。

フラット35 12月金利
フラット35の仕組み

この機構債は毎月20日前後に表面利率を発表し募集します。投資家たちは機構債を国が取り扱う安全な債券という考えで購入しますので、機構債の表面利率は国が発行する債券=10年国債の利回り(長期金利)に連動する傾向があります。

※本記事の掲載内容は執筆時点の情報に基づき作成されています。公開後に制度・内容が変更される場合がありますので、それぞれのホームページなどで最新情報の確認をお願いします。

執筆者:ARUHIマガジン編集部

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住宅金融支援機構が民間金融機関と提携して提供している住宅ローンの【フラット35】。さまざまな金利の引き下げ制度が実施されていますが、2021年10月からその対象が拡大され、一段と利用しやすくなっています。

【フラット35】の金利引き下げには3つの種類


住宅金融支援機構の【フラット35】は、当初の金利が完済まで確定している全期間固定金利型の住宅ローンです。借入後に市場の金利が上がっても、それに連動して適用金利が上がることはないので、安心して利用できます。

金利水準は変動金利型や固定金利期間選択型に比べるとやや高く設定されているのですが、各種の金利引き下げ制度が実施されており、その適用を受ければ変動金利型や固定金利期間選択型に近い金利に下がります。

金利引き下げ制度には、大きく4つの種類があります。

(1)【フラット35】S
長期優良住宅など、一定の基本性能を満たす住宅が対象。

(2)【フラット35】地域連携型
住宅取得に対する地方公共団体による補助金交付などの支援とあわせて金利が引き下げられる。

(3)【フラット35】地方移住支援型
地方公共団体による移住支援金の交付とセットで金利を一定期間引き下げる。

(4)【フラット35】リノベ
リノベーションされた中古住宅や、中古住宅を買ってリノベーションする場合に適用される。

このうち、2021年10月1日から対象が拡大されたのは、(2)の【フラット35】地域連携型です。

「地域木材利用」「街なみの景観形成」が引き下げ対象に


図表1にあるように、これまでは、子育て支援のための助成などを積極的に行っている自治体や、防災対策などに力を入れている自治体など、対象となるのは5つの事業を行っている自治体でしたが、10月から「地域木材利用」「景観形成」が加わり、7分野となりました。

図表1 【フラット35】地域連携型を利用できる政策分野

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出典:住宅金融支援機構ニュースリリースより

地域木材利用は、地域産木材の利用促進、住宅需要喚起のために地域木材を利用した住宅の取得を支援する補助事業を実施している地方公共団体が対象。具体的には図表2にあるように、岩手県、山形県などの5県と新潟県糸魚川市と佐渡市の2市です。

一方、景観形成は良好な都市景観の保全や魅力あるまちづくりなどに貢献する住宅の取得を支援する制度で、2021年10月現在、対象となるのは岐阜県飛騨市のみです。

この制度を利用するためには、通常の【フラット35】の手続きのほか、地方公共団体に【フラット35】地域連携型利用対象証明書の申請を行い、証明書の交付を受けて【フラット35】取扱金融機関に提出する必要があります。

対象となっている地方公共団体と補助事業(2021年9月28日現在)

1 地域木材使用

・岩手県 いわて木づかい住宅普及促進事業

・山形県 やまがたの家需要創出事業(住宅新築支援分)

・栃木県 とちぎ材の家づくり支援事業費補助金

・鹿沼市 鹿沼産木材による住宅新築等報奨金

・新潟県 新潟県産材の家づくり支援事業

・糸魚川市 いといがわ木の香る家・店づくり促進事業

・佐渡市 佐渡産材利用促進事業

・長野県 信州健康エコ住宅助成金

2 景観形成

飛騨市 飛騨市景観形成地区建築物等助成金

出典:住宅金融支援機構 令和3年9月28日ニュースリリース

栃木県産出材を使った住宅なら最大40万円の補助金


たとえば、栃木県の「とちぎ材の家づくり支援事業費補助金」は、県産出材を利用した木造住宅の建設を支援することにより、木造住宅供給の促進および林業・木材産業の活性化を図るとともに、木材の地産地消による二酸化炭素の排出量の抑制を図ることを目的としています。

申請者が自ら居住する戸建てで、原則として木造軸組工法の木造住宅、延床面積が75平方メートル以上(車庫部分を除く)であることなどの条件があり、県産出材の使用量によって補助金額が変わります。県産出材の使用量10立方メートル以上15立方メートル未満が10万円、15立方メートル以上20立方メートル未満が15万円、最大では40立方メートル以上が40万円となっています。この40万円の補助金をもらえる上に、【フラット35】の金利引き下げ制度が利用できるわけです。

2021年度の受付は5回にわたって実施され、第3回が2021年12月1日~28日、第4回が2022年1月4日~31日、第5回が2022年2月1日~21日となっています。

飛騨市での新築住宅の建築には最大40万円の補助金


飛騨市の「飛騨市景観形成地区建築物等助成金」は、市内の古川町歴史的景観地区、神岡町自然景観融和地区において、景観建築物の新築、改修などを行う人が対象になります。

岐阜県では高山市の古い街並みが有名ですが、その高山市の奥座敷として残るもうひとつの古い街並みが飛騨市古川町です。白壁の土蔵やお寺の石垣の間を水路が流れ、1000匹以上の色とりどりの鯉が泳いでいます。

神岡町は鉱山の町として栄え、鉱石探査中に温泉が噴出したという割石温泉もあります。いまも当時の繁栄を感じさせる街並みが残り、昭和レトロタウンとして人気があります。

この歴史的景観地区、自然景観融和地区を保全するため、エリアにふさわしい住まいを建てる場合、板壁、出窓、出格子などを対象に、工事費の4分の1、最大40万円を限度する補助金制度が実施されています。その補助金を貰った上で、フラット35の金利引下げを利用できることになります。

これらの制度は、自治体があらかじめ予算を設定して実施しているので、予算に到達した場合には年度途中でも打ち切りになることがあるので、ホームページなどでご確認ください。

【フラット35】Sとあわせて利用できる


【フラット35】地域連携型の金利引き下げ幅は年0.25%で、引き下げ期間は当初の5年間です。

2021年11月の【フラット35】の貸出期間35年で、最も多くの金融機関が採用して、一番低い金利(最頻・最低金利)は1.33%です。そこから、当初5年間は0.25%引き下げられ、1.08%が適用されたあと、6年目から1.33%に戻ることになります。返済期間が20年以下だと最頻・最低金利は1.21%ですから、当初5年間は0.96%と1%を切る水準に下がります。

さらに【フラット35】地域連携型は、先に触れた【フラット35】Sと併用できます。

【フラット35】Sは、長期優良住宅などの基本性能の高い住宅には金利Aプランが適用されて、当初10年間は金利が0.25%引き下げられます。やや基本性能の低い金利Bプランだと金利引き下げ期間は5年になります。

【フラット35】Sの適用率は、【フラット35】を利用している人の9割前後に達しており、ほとんどの人が金利引き下げの適用を受けています。【フラット35】地域連携型を利用する人の多くも、【フラット35】Sとの併用が可能になるのではないでしょうか。

【フラット35】Sの金利Aプランとの併用であれば、当初5年間は【フラット35】Sの金利引き下げ 0.25%と、【フラット35】地域連携型の金利引き下げ0.25%が適用され、金利引き下げ幅は0.50%になります。6年目からは【フラット35】地域連携型の金利引き下げが終了、【フラット35】Sの0.25%の引き下げのみになって、11年目からは通常の金利に戻ることになります。

図表2【フラット35】地域連携型・地方移住支援型の金利引き下げイメージ(金利Aプランの場合)

ARUHIマガジン
引用:ARUHI住宅ローンサイト「【フラット35】地域連携型・地方移住支援型

【フラット35】Sの金利Bプランだと当初5年間の金利引き下げ0.25%は変わりませんが、6年目からは通常金利が適用されることになります。

35年間の総返済額が110万円も少なくなる


では、この金利引き下げ制度による負担軽減効果はどれくらいあるのでしょうか。

借入額3,000万円の例で試算してみると、金利引き下げ のない通常の【フラット35】だと、毎月返済額は9万円近くで、35年間の総返済額は約3,754万円です。

それが、【フラット35】地域連携型で、金利が0.25%引き下げられると毎月返済額は3,569円減って、総返済額は約3,715万円に減少します。

さらに、【フラット35】地域連携型と、【フラット35】Sの併用で、当初の金利が0.50%引き下げられるようになれば、毎月返済額は当初5年間が7,000円以上減少、総返済額は3,643万円と通常の【フラット35】より111万円も少なくなります。

しかも、それに同時に自治体の補助金も利用できるのですから、メリットは小さくありません。

今回の【フラット35】の金利引き下げ 対象の自治体はあまり多くありませんが、今後は拡大される可能性があるので、住宅の建設、購入を考えている人は定期的に住宅金融支援機構のホームページをチェックするなど、きめ細かく目配りしておきたいところです。

※本記事の掲載内容は執筆時点の情報に基づき作成されています。公開後に制度・内容が変更される場合がありますので、それぞれのホームページなどで最新情報の確認をお願いします。

執筆者:山下 和之

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生活費は家庭によりさまざまです。しかし、自分は生活費を使いすぎているのではないか、と不安になる人もいるでしょう。

そこで、この記事では2人暮らしの生活費がどのくらいなのか、全国平均を紹介します。平均的に使用される生活費と自分たちの現状と見比べると、使いすぎかどうかが分かります。ぜひ参考にしてください。

2人暮らしの生活費の平均額


2人暮らしにおける1ヶ月あたりの生活費の平均額は、約24万5,278円の支出となっています(総務省「家計調査結果」)。

その内訳のおもな支出は次の通りです。

ARUHIマガジン 二人暮らし
「家計調査結果」2020年1月~12月(総務省統計局)を加工して作成

このなかで大きな割合を占めるものが、食費、光熱・水道代といった生活する上で欠かせない支出です。次いで、自動車の維持費や携帯料金などの通信費を含む「交通・通信」費が大きな支出となっています。教養娯楽費も一定の支出が見られますが、月額平均は約2万円と比較的、低い数字でしょう。

なお、本調査の住居費には、“住宅ローン返済費”が含まれていないため、実数値とは大きくことなる可能性があるので注意しましょう。

2人暮らしは1人暮らしよりもお得?


2020年の家計調査によると、1人暮らし世帯における月々の生活費平均額は約14万6,458円でした。2人暮らし世帯の平均が約24万5,278円だったため、2人暮らしになったからといって、単純に生活費が2倍になるわけではないということが分かります。

1人暮らしよりも2人暮らしのほうが1人あたりの支出を少なくできる要因として、2人で共用できる部分の多さが考えられます。

例えば、食料のまとめ買いや自炊によって、生活費に占める割合の高い食費を抑えられますし、家賃も2人で負担できます。照明や空調など電気代も共用可能です。以上から、2人暮らしは1人暮らしよりもお得な場合が多いといえます。

2人以上世帯の年収別生活費


ここまで2人暮らし世帯における生活費の平均額について見てきました。しかし、生活費の平均額は世帯人数ではなく世帯年収によっても大きく異なります。続いては、家計調査より算出した2人以上世帯の年収階級別生活費を見ていきましょう。

ARUHIマガジン 二人暮らし
※小数点切り捨て
「家計調査 家計収支編」第2-3表(総務省統計局)を加工して作成

上記のとおり、200万円未満の世帯と1,000万円以上の世帯の生活費は、単純比較で3倍以上の差があります。年収階級が上がると世帯人員も増える傾向にあるため(200万円未満の平均世帯人員は2.26人に対し、1,000万円以上では3.4人以上)、1人あたりの生活費では少し差が縮まるものの、年収と生活費は比例していると分かるでしょう。

冒頭で紹介した2人暮らしの生活費平均額を参照するのもよいですが、このように自分たちと同じ年収水準の人がどの程度生活費をかけているかを目安にすると、より実態に沿った比較ができます。

居住する地域によってもかかる生活費は変わる

自分たちの生活費の目安を考えるうえで、もう一つ大切な要素が「居住する地域」です。

総務省統計局が公表している「住宅及び世帯に関する基本集計」によると、1ヶ月あたりの家賃は全国平均で5万5,695円です。

しかし、都道府県別に見ると全国最低の鹿児島県が3万7,863円なのに対し、全国トップの東京都は8万1,001円と、実に2.1倍もの開きがあります。

東京をはじめとした都市部は家賃以外の物価も高い傾向にあるため、地方で暮らす人に比べて、どうしても生活費が多くかかりがちです。生活費の目安を検証する際は、自分たちが暮らす地域の生活費水準についても考慮するとよいでしょう。

※参考:「都道府県別でみる住宅状況」(総務省環境局)

2人暮らしにおける理想の生活費内訳


住む地域やライフスタイルによって生活費の内訳は異なりますが、将来のことを考えると最低でも収入の10%程度は貯金に回したいところです。そのためには、毎月かかる固定費の住居費は2〜3割程度、保険代は1割程度に抑えるのが理想的です。2人暮らしにおいては、次のような生活費内訳を意識するとよいでしょう。

ARUHIマガジン 二人暮らし

2人暮らしの生活費節約術


2人暮らし世帯における生活費の平均額を紹介してきましたが、収入やライフスタイルによって支出額は異なってくるものです。それでも、平均より大幅に生活費が高いという人は節約を意識したほうがよいかもしれません。次に、支出の種類別に2人暮らしで使える節約術を紹介していきます。

食費

生活費のなかで多くの割合を占める食費を節約すれば、生活費全体へのインパクトも大きくなります。基本的に食材はまとめ買いしたほうがお得なため、同じメニューを2人分作成し、自宅で食べるようにすればコストを抑えることが可能です。

1週間ごとに食費の予算を設定すれば、出費の管理も簡単にできます。共働きで平日の帰りが遅い場合でも、休日に作り置きを用意しておくなどして、できる限り外食を減らしましょう。

水道光熱費

現状を少し見直すだけで、節約効果を期待できるのが水道光熱費です。水道光熱費全般に使える節約法としては、2人がなるべく同じ時間帯に生活するという方法が挙げられます。

民間会社によって供給されるガスや電気は、契約会社や契約プランなどを見直すことでコストを下げられる場合があるでしょう。

そのほか、コンセントをスイッチ式のものに変え、こまめに切ることで待機電力を抑えられます。お風呂は間を置かず2人交互に入れば、追い焚き機能を使う必要がなくガス代を節約可能です。

通信費

携帯電話料金やインターネット料金に代表される通信費も、2人で見直せば節約効果が期待できる項目です。最近では格安スマートフォン会社や格安SIMを使用したり、各キャリアが提供している格安プランへ見直したりするなど、携帯電話料金を大幅に下げられる選択肢が増えています。

また、2人暮らしであれば家族割のプランが使用できる可能性もあるため、使用キャリアの店舗に相談してみることも有効でしょう。

家賃

家賃は固定費なので、基本的に節約するのは難しいといえます。どうしても家賃負担が重荷になるようであれば、2人の収入の範囲内で無理なく住める家賃の家へ引っ越すのがおすすめです。

引っ越しをしたくない場合、契約更新時に管理会社と家賃交渉をするという手もあります。周辺相場との比較や周辺環境の変化など具体的で筋の通った理由を訴えつつ、無理ない範囲で交渉しましょう。会社によっては住宅補助制度を用意している場合もあるので、勤務先の制度をチェックしてみてください。

2人暮らしをする際の注意点


2人暮らしをするにあたっては、生活費をどう管理していくかという点が重要です。2人でどれくらいの費用を使っているか可視化するためにも、家計簿をつけて支出を管理しておくと無駄遣いを防げます。家計簿をつける方法はさまざまですが、マネーフォワードMEなどの家計簿アプリを使用すると、自動記録など便利な機能を使用できます。

生活費は2人で折半するのが基本ですが、2人の収入の状況に応じて柔軟に割合を変えてみましょう。どちらかの負担が重くならないよう2人で協力し、お互いに無理強いはしないよう心がけてください。

まとめ


今回は、家計調査の結果を基に2人暮らし世帯における生活費の平均額を紹介しました。世帯収入や住んでいる地域の違いなども意識しつつ、自分たちの状況と照らし合わせてみて、平均より多いか少ないかを確認してみてください。

もし、あまりに平均から大きく逸脱しているということであれば、今回紹介した節約法をヒントにコストダウンを図ってみましょう。

※本記事の掲載内容は執筆時点の情報に基づき作成されています。公開後に制度・内容が変更される場合がありますので、それぞれのホームページなどで最新情報の確認をお願いします。

執筆者:柳田 凛太朗

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マイホームを検討する初期段階に考えなければならない「立地」。なかでも、毎日の通勤や外出を考えれば「最寄り駅までの徒歩分数」は重要です。住宅を既に購入した人や近々購入を予定している人は、どのような立地の家を買うことに決めたのでしょうか。

コロナ禍を経て、最寄り駅まで距離があっても許容する傾向に


まずは、既に住宅を購入した人に、最寄り駅まで徒歩何分の家を購入したか聞きました。平均の徒歩分数は14.55分(中央値10分)でした。割合で見ると、「5分未満」が13.3%、「5~8分未満」が19.3%、「8~10分未満」が4.3%、「10~13分未満」が20.0%、「13~15分未満」が1.7%、「15~20分未満」が17.3%という結果に。全体で36.9%の人が、徒歩10分以内の家を選んでいます。

ARUHI 最寄り駅からの立地
ARUHI「住宅購入に関する調査2021」調査結果より

近々住宅購入を予定している人に、購入予定物件の最寄り駅までの徒歩分数を聞くと、平均の徒歩分数は14.95分(中央値10分)でした。割合で見ると、「5分未満」が4.7%、「5~8分未満」が17.3%、「8~10分未満」が2.0%、「10~13分未満」が29.7%、「13~15分未満」が0.3%、「15~20分未満」が19.3%という結果に。徒歩10分以内と回答した人は全体の24%にとどまり、既に住宅を購入した人と比較し、徒歩分数が長くなってもやや許容している傾向がうかがえます。

ARUHI 最寄り駅からの立地
ARUHI「住宅購入に関する調査2021」調査結果より

また、年代別で見ると、20代が平均14.88分(中央値15分)、30代が平均16.25分(中央値12分)なのに対し、40代以降はいずれも平均13分台(中央値10分)と、年齢を重ねるごとに最寄駅から近い物件を求めています。

年代別の最寄り駅までの徒歩分数

ARUHI 最寄り駅からの立地
ARUHI「住宅購入に関する調査2021」調査結果より

未既婚別に見ると、子どもがいる世帯の最寄り駅からの徒歩分数が平均17.21分(中央値15分)なのに対し、独身・単身者が平均12.72分(中央値10分)、子どものいない既婚世帯が平均14.78分(中央値10分)と、子どもがいる世帯は最寄り駅までの徒歩分数が長くても許容している様子がうかがえます。

未既婚別の最寄り駅までの徒歩分数

ARUHI 最寄り駅からの立地
ARUHI「住宅購入に関する調査2021」調査結果より

物件種別ごとに見ると、最寄り駅からの徒歩分数が最も短いのは新築マンションで平均6.93分(中央値5分)、次いで中古マンションが平均9.95分(中央値8分)でした。戸建ての平均徒歩分数はいずれも15分以上(中央値12分以上)であることと比較して、マンションは最寄り駅から近い物件が好まれていることがわかります。

物件種別ごとの最寄り駅までの徒歩分数

ARUHI 最寄り駅からの立地
ARUHI「住宅購入に関する調査2021」調査結果より

まとめ


コロナ禍の影響により家のなかで過ごす時間が増え、住まいに求めることが変化しつつあります。在宅勤務を取り入れる企業が増えたことから、最寄り駅までの距離よりも、周辺環境や家の広さを重視する人が増えていると言われていますが、今回の調査も、最寄り駅までの距離を重視する傾向が弱まっていることが感じられる結果となりました。これから住宅購入を考えている人は、最寄り駅までの距離について、改めて考えてみてはいかがでしょうか。

【調査概要】
調査地域:全国
調査対象:住宅購入経験者(直近1年以内)・検討者(直近3年以内)の25~69歳の男女
調査期間:2021年3月17日~19日
有効回答数:800サンプル

※本記事の掲載内容は執筆時点の情報に基づき作成されています。公開後に制度・内容が変更される場合がありますので、それぞれのホームページなどで最新情報の確認をお願いします。

執筆者:ARUHIマガジン編集部

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長期化するコロナ禍により、テレワークやオンライン授業が普及し、多くの人のライフスタイルや働き方が変わりました。それに伴い、自宅やその周辺で過ごす時間が長くなり、住む街や家に対する価値観も多様化しています。自分にとってどんな街や家が住みやすいのか、あらためて思いを巡らせている人も多いのではないでしょうか。

コロナ禍で変化した街に求める条件


8月に発表したARUHIとクックパッドによる共同調査『料理と暮らし白書2021』の結果からも、コロナ禍の前後で「居住地域に求める条件」が変化していることが明らかに。「日常の買い物の利便性」や「治安の良さ」、「公共施設・医療機関の充実度」といった条件を、より多くの人が求めるようになったことがわかりました。

ARUHI TownU
出典:アルヒ株式会社・クックパッド株式会社による『料理と暮らし白書2021』

「本当に住みやすい街大賞」を展開するARUHIがAI街診断・街情報サービスを開始


コロナ禍前とは居住地域に求める条件が変化している中、ARUHIが提供を開始したのが、一人ひとりのライフスタイルや価値観に合った「本当に住みやすい街」を提案するWebサービス「TownU(タウニュー)」(以下、TownU)です。

ARUHIでは、2017年から「本当に住みやすい街大賞」を実施しています。憧れではなく、実際にその地域で「生活する」という視点から、住宅や不動産の専門家とともに各地域の「本当に住みやすい街」を選定。住環境・交通の利便性・教育・文化環境・コストパフォーマンス・発展性の5つの基準を設定し、ARUHIの住宅ローン融資実行データをもとに、住まい選びの参考になる独自のランキングを発表しています。

>「本当に住みやすい街大賞」の詳細はこちら

同大賞では、上位10の街を選定(※)していますが、より個々の希望にマッチした街選びをサポートするため、2021年11月11日(木)より今まで検討していなかった新しい街を提案する街診断・街情報サービス「TownU」がスタートしました。
※シニア編ランキングでは上位3の街を選定

「TownU(タウニュー)」で何ができる?


ARUHI TownU
TownUの画面イメージ(TOPページ)

TownU」は、ユーザーにとって「本当に住みやすい街」を、いつでもどこでも知ることができるサービスです。対象エリアは一都四県(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、茨城県)の一部(※)。ユーザー情報、今住んでいる街の評価、住む街に求めるこだわり条件などを選択することで、一人ひとりに合った街を提案する「街診断」と、首都圏の街のデータベースをもとに、住みやすい街を探すことができる「街情報」の2つの機能があります。
※2021年11月11日(木)現在

「TownU」の詳細はこちら

あなたに合った住みやすい街がわかる「街診断」


ARUHI TownU
TownUの画面イメージ(診断結果)

TownUの「街診断」でわかること
・本当に住みやすい街ベスト3(※)
・勤務地や実家の最寄り駅までの所要時間
・あなたのこだわり条件に合わせた街の評価
・あなたにとってのおすすめポイント など

「街診断」は、総務省や文部科学省をはじめとした省庁が公開している統計情報や不動産相場、ARUHIが持つ住宅ローン申込情報をベースに「本当に住みやすい街」をAIが診断します。
家族構成・性別・年代といったユーザー情報と、今住んでいる街の評価、通勤の利便性・子育て環境など住む街に求めるこだわり条件を選択することで、あなたにとっての「本当に住みやすい街」を1位から3位までランキング形式(※)で提案します。診断にかかる時間はおよそ1分。質問に対して直感的に回答していくだけで、自分にぴったりな街を知ることができます。
※ ランキング1位および2位の街の情報を見るには、「TownU」の会員登録(無料)が必要

>「TownU」で「街診断」してみる!(無料)

住みやすさに関するデータを確認できる「街情報」

ARUHI TownU
TownUの画面イメージ(街情報)

TownUの「街診断」でわかること
・本当に住みやすい街ベスト3(※)
・勤務地や実家の最寄り駅までの所要時間
・あなたのこだわり条件に合わせた街の評価
・あなたにとってのおすすめポイント など

「街情報」では、駅名・路線名・家賃相場などから検索できるほか、地図を操作することで気になるエリアの街を探すことも可能です。
加えて、首都圏の街の施設情報を「子育て・教育環境」や「生活利便性」、「安全性」などの項目ごとに地図上で絞り込み、周辺施設などを表示することもできます。

注目したいのが、その街の口コミ情報、マンションや戸建ての相場(新築・中古)、持ち家比率などの情報を掲載している点。さらに、ARUHIの住宅ローン申込データをもとに算出した「住宅ローン平均金額」も掲載しているため、住宅購入の際の目安となりそうです。
※街に住んでいる人の平均年収を見るには、「TownU」の会員登録(無料)が必要

>「TownU」で「街情報」を探す!(無料)

まとめ


コロナ禍の影響により自宅やその周辺で過ごす時間が増え、住む街や家に対する価値観が多様化し、街選びの際に重視する条件も変化しています。自身や家族にとって「本当に住みやすい街」を見つけるために、これから引っ越しや住宅購入を考えている人は「TownU」を利用してみてはいかがでしょうか。

>「TownU」の詳細はこちら

(最終更新日:2021.11.15)

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執筆者:ARUHIマガジン編集部

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注文住宅を建てるには土地購入費や建築費用がかかります。たとえば、2,000万円の住宅ローンを利用するとしたら、いくらくらいの年収があれば融資が受けられるでしょうか。無理のない返済を続けるためには、毎月の返済額を考えながら借入額を決めることが大切です。今回は、家を建てる際の年収の目安を中心に、住宅ローンを無理なく返済していくための注意点を紹介します。

住宅ローンで家を建てるなら年収いくらが目安?


住宅ローンを組むとき、借入可能額の基準となるのが年収です。ここでは、注文住宅を建てる場合を想定して、年収の目安について解説します。

住宅ローン利用者の平均世帯年収は約600万円

住宅金融支援機構が発表した「2020年度 フラット35利用者調査」によると、【フラット35】(住宅ローンの商品名)利用者のうち世帯年収800万円未満の割合が8割を超えることがわかりました。なかでも多いのが世帯年収400万円以上600万円未満の割合で、利用者全体の4割にのぼります。なお、2020年度の【フラット35】利用者の平均世帯年収は、602万円となっています。

ARUHI 家を建てる年収
出典:2020年度 フラット35利用者調査|住宅金融支援機構

実際にいくら借りられるの?

実際に借りられる金額は申し込み時の年収のほか、借入年数や金利などの条件で変わってきます。たとえば、【フラット35】での年収別の借入可能額は次のとおりです。ここでの条件は、固定金利1.3%・元利均等・35年返済とします。

ARUHI 家を建てる年収
参照元:住宅金融支援機構:「年収から借入可能額を計算

ちなみに、借入可能額の上限は金融機関によって異なります。民間の金融機関では1億円ほどを上限とするところもありますが、住宅金融支援機構が民間金融機関との提携により提供する【フラット35】では、8,000万円が上限です。

新築で家を建てるなら年収400万円くらいが目安

「2020年度 フラット35利用者調査」によると、予定建設費と土地取得費の合計額である「所要資金」の全国平均は、注文住宅が3,534万円、土地付注文住宅は4,397万円となっています。

ここで、【フラット35】の借入可能額を再度見てみましょう。年収400万円で3,935万円、年収500万円で4,918万円です。このことから、注文住宅を建てる資金を住宅ローンでまかなうとしたら、年収400万円が目安となると考えられます。

理想的な借入額はどのくらい?


ここで紹介した借入可能額は年収からみた上限額です。実際には、家計の状況を考慮したうえで無理なく返済できる金額を借りるのが理想といえます。ここでは、理想的な借入額について解説します。

返済比率を考えた場合の借入額

実際に住宅ローンを借りる際は、上限額ではなく返済負担率(返済比率)を意識することが大切です。返済負担率とは、年収に対して年間の返済額が占める割合で、住宅ローン以外にも自動車ローンや教育費ローンなどの返済を含みます。

理想的な返済負担率は家計の状況によっても異なりますが、一般的には約20%程度なら無理なく返済できる理想的な割合とされています。実際に「2020年度 フラット35利用者調査」を見ても、総返済負担率の全体は22.2%となっています。

住宅ローンの返済負担率を考える際、住宅ローンの返済額だけでなく税金や修繕費、管理費など、住宅購入に伴って発生する費用も考えることが大切です。戸建ての場合は毎月かかる「管理費」や「修繕積立金」はありませんが、将来のリフォーム代や修繕費、火災保険などまとまったお金が必要になることもあるため、その分を積み立てておく必要があります。そのため、返済負担率は高くても25%以内、できれば20%前後に抑えておくことが理想的です。

返済負担率を20%にする場合の年収別借入額

次の条件で住宅ローンを借りるとして、返済負担率を20%にするにはいくらくらいまで借りられるのかを年収別にまとめました。

・金利タイプ:固定金利(金利1.3%)
・返済方法:元利均等
・返済期間:35年

ARUHI 家を建てる年収
※千単位以下四捨五入 参照元:住宅金融支援機構:「毎月の返済額から借入可能金額を計算

上で紹介した年収別の借入可能額と見比べてみましょう。注文住宅を建てる資金を住宅ローンで借りる場合、目安となる年収は400万円ほどと説明しました。しかし、返済負担率を20%にすると、年収700~800万円でようやく注文住宅を建てられるくらいの借入額になります。無理なく返済するには年収700~800万円が理想的であることがわかります。

住宅ローンを無理なく返済をするには?


理想的な返済負担率に届かないとしても、いくつかの工夫によって返済負担は軽減できます。ここでは、住宅ローンを無理なく返済するために注意したいポイントを紹介します。

自己資金を用意する

すべてを住宅ローンに頼るのではなく、頭金にあてる自己資金を用意しましょう。頭金の分だけ借入額が少なくなり、毎月の返済額が抑えられます。

「2020年度 フラット35利用者調査」を参考にすると、注文住宅を建てた利用者の手持ち資金は平均619万円で、建設費の17.5%です。土地付注文住宅では平均440.5万円で、土地取得費と建設費の合計額の10%となっています。

頭金として、住宅購入費の10~20%ほどを目安に用意しておくとよいでしょう。

出典:2020年度 フラット35利用者調査|住宅金融支援機構

生活に余裕があるときは繰り上げ返済を行う

住宅ローンを組むと、20年や30年など長期間の返済が続きます。その間には支出が増えることもありますし、減収の可能性もあります。

たとえば、子どもが大学に進んだ場合、教育費を払いながら住宅ローンを無理なく返済できるでしょうか。また、定年後も返済が続く場合、ゆとりのある生活ができるでしょうか。

将来の負担を軽くするために、家計に余裕があるうちに少しずつ繰り上げ返済をするといった工夫も必要です。

まとめ


住宅ローンを利用して家を建てるのが可能となる年収は400~500万円ほどです。ただし、無理なく返済していくためには年収700~800万円以上が理想といえます。毎月の返済額を抑えることで返済負担を軽減できるためです。もし借り入れ時の年収が理想に届かない場合は、頭金を用意して借入額を少なくすることをおすすめします。

※本記事の掲載内容は執筆時点の情報に基づき作成されています。公開後に制度・内容が変更される場合がありますので、それぞれのホームページなどで最新情報の確認をお願いします。

執筆者:ARUHIマガジン編集部

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10月以降、新型コロナウイルス感染症の新規感染者増加が抑えられている一方、衆議院議員総選挙(10月31日投開票)によって日本社会・経済の動向がこれまで以上に注目されています。秋深まる中、2021年11月における【フラット35】金利動向を見ていきます。

2021年11月の【フラット35】金利


今月の全期間固定金利型住宅ローン【フラット35】(買取型)の金利(最低金利)は融資率9割以下、返済期間21~35年、機構団信を含めて1.33%となり10月から0.03%引き上げに。融資比率9割以下・返済期間15~20年の金利は1.21%と、前月から0.03%引き上げとなりました。

11月金利図版1

ARUHI住宅ローンの実行金利一覧


建設費または購入価額(以下、物件価格)の1割~5割の頭金があれば、従来のARUHIフラット35よりさらに低金利で利用できる、ARUHIスーパーフラットの各種商品の金利は以下の通りです。

11月金利図版2

物件価格の5割以上の頭金があれば利用できる「ARUHIスーパーフラット5」(※団信込み)は1.12%。

物件価格の4割以上の頭金があれば利用できる「ARUHIスーパーフラット6」(※団信込み)は1.16%。

物件価格の3.5割以上の頭金があれば利用できる「ARUHIスーパーフラット6.5」(※団信込み)は1.17%。

物件価格の3割以上の頭金があれば利用できる「ARUHIスーパーフラット7」(※団信込み)は1.18%。

物件価額の2.5割以上の頭金があれば利用できる「ARUHIスーパーフラット7.5」(※団信込み)は1.19%。

物件価格の2割以上の頭金があれば利用できる「ARUHIスーパーフラット8」(※団信込み)は1.20%。

物件価格の1.5割以上の頭金があり、年収に対する年間返済額「返済負担率」が20%以内であれば利用できる「ARUHIスーパーフラット8.5」(※団信込み)は1.25%となっています。

物件価格の1割以上の頭金があり、年収に対する年間返済額「返済負担率」が20%以内であれば利用できる「ARUHIスーパーフラット9」(※団信込み)は1.28%となっています。

まとめ


最後に今月の金利変動について、不動産や金融についてその業界の人に匹敵する知見をもつ、公認会計士ブロガー千日太郎さんにまとめていただきます。

2021年11月分の【フラット35】(買取型)金利は前月から0.03ポイント上昇となりました。

11月金利図版3

機構債の表面利率が発表された前日の長期金利終値は0.09%と前月から0.06ポイントの急上昇となっています。これに対して機構債の表面利率は0.38%と前月から0.05ポイント上昇に抑えられました。さらに【フラット35】(買取型)の金利は1.33%と前月から0.03ポイントの上昇となっています。【フラット35】(買取型)の資金調達の仕組み(※下記に詳細を解説しています)からするとかなり上昇が抑えられたと評価して良いと思います。

下のグラフは9月から11月の機構債表面利率が発表された前日の長期金利終値と【フラット35】(買取型)の金利を重ねたものです。

11月金利図版4

9月から10月にかけてオレンジの折れ線グラフと青の棒グラフはほぼ接しているのですが、11月にはその差が大きく開いています。長期金利の上昇に対して【フラット35】の上昇がそれだけ抑えられているということです。

9月から10月にかけて機構債の表面利率が決まった時のマーケットの長期金利が0.02ポイント上昇したことを反映して機構債の表面利率が0.02ポイント上がり、その機構債の表面利率の0.02ポイント上昇を反映して【フラット35】の金利が0.02ポイント上昇したのです。

10月から11月にかけてはマーケットの長期金利が0.06ポイント上昇していますが、機構債の表面利率は0.05ポイントの上昇となっています。これは機関投資家があえて0.01ポイント低い利回りの機構債を購入していることを意味します。

機構債の表面利率が0.05ポイントの上昇に対して【フラット35】(買取型)の金利は0.03ポイントの上昇となっているのは、住宅金融支援機構が0.02ポイントの損を被ってわたしたちに住宅ローンを貸しているということになります。つまり、わたしたちが借りる住宅ローンの金利は、機関投資家と合わせて0.03ポイント上昇が抑えられたということになります。

【フラット35】は金融マーケットから直接資金を調達し、利用者に融資する仕組み上、長期金利の動向をダイレクトに反映しやすくなっています。その一方で公的融資であることから、急激な金利上昇の影響を緩和する傾向があります。これまでにも金利が急上昇する局面で【フラット35】の上昇が抑えられたことがありましたが、ここまで抑えられたのは筆者の経験では初めてです。

※【フラット35】(買取型)の資金調達の仕組み
住宅ローンの【フラット35】(買取型)は、下図のように住宅金融支援機構が民間金融機関から債権を買い取って証券化し、機関投資家に債券市場を通じて機構債という形で販売するという仕組みになっています。

11月金利図版5

この機構債は毎月20日前後に表面利率を発表し募集します。投資家たちは機構債を国が取り扱う安全な債券という考えで購入しますので、機構債の表面利率は国が発行する債券=10年国債の利回り(長期金利)に連動する傾向があります。

※本記事の掲載内容は執筆時点の情報に基づき作成されています。公開後に制度・内容が変更される場合がありますので、それぞれのホームページなどで最新情報の確認をお願いします。

執筆者:ARUHIマガジン編集部

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