リビングを広く見せる構造「ダウンフロアリビング」とは?

掲載日:2015/12/01

更新日:2020/07/03

家族が集う空間である「リビング」。誰もが両手両足を伸ばしてくつろげる広さがほしいと思うことでしょう。しかし、現実には狭い敷地でやりくりしてつくることになるケースがあります。

  • 狭い土地に家を立てるので少しでもリビングを広く見せたい
  • 家族が集う場所なので、気配が感じられるようにしたい

敷地の狭さを克服して、このような願いを叶えるためにはどうしたらいいのでしょうか?

ダウンフロアリビングを採用して「広く見せる」

狭い敷地に家を建てる場合、リビングを広く見せるのであれば「ダウンフロアリビング」という形式を採用するのがおすすめです。ダウンフロアリビングとは、いわゆるスキップフロアの形式のひとつ。リビングと隣接するダイニング、キッチンなどの部屋をスキップフロアとし、リビングよりも1段あがる構造にします。逆にリビングは周囲の部屋からみると「1段下がった」格好になるのでダウンフロアリビングと呼ばれているのです。

「高さ」が特殊な目隠しになる空間

ダウンフロアリビングのメリットを具体的にご紹介しましょう。まず、隣接する部屋との間に廊下がいらなくなるので、その分リビングの面積を大きくとることができます。しかも、廊下がないとはいっても隣の部屋とは「高さ」が違うことで、自動的に目隠しとなります。

隣接する部屋と「つながっているが、つながっていない」「ひとつの空間のようでもあり、別空間でもある」という、少し変わったリビングになるでしょう。

独特の「こもり感」が家族の気配を感じさせる

目線の高さが変わることで、ほかの空間との間に生まれる程よい距離感――。このダウンフロアリビングが創りだす独特の感覚を「こもり感」といいます。こもり感があるおかげでリビングを広く見せることができる上に、居心地の良さが手に入ります。

この「こもり感」は、リビングに集う家族にもよい影響を与えます。同じ家で暮らしている以上、別々の部屋にいても「気配を感じたい」と考える方は多いことでしょう。ダウンフロアリビングは、まさに家族の気配を感じるのにうってつけの構造です。なにしろ壁や仕切りがありませんから、リビングに家族がいればキッチンやダイニングからひと目でわかります。しかし、リビングと隣接する部屋とでは目線の高さが違いますから、直接目を向けないかぎり、いるのはわかりますが、何をしているのかは詳しくわからないはずです。

つまり、ダウンフロアリビングを採用するだけで、自動的に「家族の気配が程よく感じられるリビング」を実現することができるのです。

リビングは、広く見せることも大切ですが心地よさ、過ごしやすさも大切です。家づくりを検討中の方はダウンフロアリビングのことも検討してみてください。