設置する場所は? 数は?「新築住宅におけるトイレの位置選び」のポイント

男性と女性のピクトサイン

掲載日:2015/12/01

更新日:2020/07/03

新築住宅を建てる際、トイレの位置をどうするかという問題があります。トイレは家族全員が毎日かならず使う場所。とはいえ「ご不浄」という言葉があるようにできるだけひと目から遠ざけておきたい場所でもあります。

  • 玄関の来客から見えない位置にトイレを設置したい
  • トイレの臭いが他の部屋まで伝わらないか心配

このような悩みを同時に解決するためには、トイレの位置をどのように決めたらいいのでしょうか?

玄関と脱衣所のそばではどちらが良いか?

トイレの位置として一般的に多いのは、玄関のそば、あるいは脱衣所のそばのどちらかです。

玄関のそばに設置するのは、リビングやキッチンから比較的遠い場所に置き、臭いが他の部屋に移らないようにするのが主な理由です。もし来客が訪れて「トイレを貸してほしい」と言われたとしても、部屋の奥まで立ち入らせなくて済むのも利点だといえるでしょう。

一方、脱衣所のそばに設置するのは、水周りという共通点があることから、配管などの施工が楽になるという利点があります。こちらはリビングに来客がいるとき、家族がトイレを利用したとしても直接トイレを出入りするのが見えにくくなるので、余計な気を使う必要がありません。また、玄関の近くにトイレをつくった場合、玄関で家族が来客に応対している最中にすぐそばを通ってトイレに行かなければなりませんが、脱衣所のそばであればそうした心配もなくなります。

「来客への対応」という面から見ると、どちらの方法も一長一短です。しかし、来客はいつくるかわかりませんが、臭いの問題は日常的に必ず生じます。なので、玄関のそばと脱衣所のそばのうち、よりリビングルームやほかの部屋から遠い方を選んでトイレを設置するといいでしょう。

2階にもトイレを設置するべきか否か

2階建て住宅の場合、1階だけでなく2階にもトイレを設置することを検討してみてください。2階にトイレがあると複数名が同時に用を足したくなっても同時に利用することができます。また、2階の部屋から階を降りることなく利用できるので楽です。特に高齢の家族がいる場合は重宝するでしょう。ただし、その分ほかの部屋の間取りが狭くなるというデメリットはあります。

家族が4人以上の場合は、設置しておくと便利

2階トイレを設置すべきか否かは、家族構成と各々のライフスタイルによって決まります。たとえば、家族が4人以上いる場合はトイレのタイミングが重複する可能性が高くなるので、家に複数トイレを設置するという意味でも2階トイレは有力な選択肢です。

特に、両親の出勤時間と子どもの通学時間が重なるようなケースでは、出勤・通学前のトイレ渋滞が発生しがちです。

トイレを設置するときは、使いやすさと住環境に配慮して位置と数を決めましょう。毎日使うものですから、よく考えて設置することで家の利便性が大きく向上するはずです。