知っておきたい、2022年の住宅ローン控除と新補助金こどもみらい住宅支援事業

住宅ローン控除

掲載日:2022/01/25

2022年から変わる
住宅ローン控除をチェック


2022年に家づくりのスタートを予定している方は、税制についてもう一度確認しておきましょう。今年は住宅ローン控除の大きな変更が予定されており、知らないまま家づくりを進めてしまうと、資金計画に大きな変更を迫られるかもしれません。
まずは2022年の住宅ローン減税について確認してみましょう。

控除率が1%から0.7%に
控除対象額も減少へ


これまでの制度では、住宅ローンを利用して住宅を購入した場合、金利の負担軽減をはかるため、所得税の額から毎年末の住宅ローン残高の1%が控除されていました。

適用期限は2021年末までとされていましたが、2021年12月に公表された「令和4年度税制改正の大綱」で4年延長されることが決定。また控除期間もこれまでの原則10年から原則13年間に延長されました。

一見メリットが大きく見える今回の改正ですが、注意したいのが控除率。令和4年以降に取得した住宅に対しては、控除率が1%から0.7%に縮小されます。これは、住宅ローンの超低金利状態によって減額控除額がローンの支払い利息額を上回る、いわゆる「逆ザヤ」の状態が続いているのを是正するための措置です。

さらに、控除対象額の上限も4000万円から3000万円へと減少。また住宅ローン控除制度を利用できる人の所得制限が3000万円から2000万円に下がるため、所得が2000万円を超える人は利用できなくなります。

優遇措置を受けられる「認定住宅」とは?


また今回の改正で注目したいのが、「認定住宅」を対象とした優遇措置です。これまでも同様の控除はありましたが、「認定住宅」の指定内容などに変更があるので、確認しておきましょう。

優遇措置を利用する場合、建物の性能に合わせた借入限度額が設定されています。認定長期優良住宅や低炭素住宅といった「認定住宅」については5000万円、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー住宅)水準省エネ住宅は4500万円、省エネ基準適合住宅については4000万円に設定されました(令和5年までに入居した場合)。控除期間は前述したように13年間です。
これに対し、省エネ基準を満たさず、上記の「認定住宅」にあたらない一般住宅については上限を3000万円に引き下げられました(令和5年までに入居した場合)。
令和6年以降に入居する場合はいずれも借入限度額が引き下げられますので、近いうちに家づくりを考えている方はスケジュールを要チェックです。

エコな家づくりを後押しする
子育て世代対象の補助金制度「こどもみらい住宅支援事業」


「認定住宅」の控除措置は、「エコ住宅」を推奨する行政からの強いメッセージだと考えられます。さらに国土交通省は2021年11月に「こどもみらい住宅支援事業」を創設し、子育て世代を対象にした新築住宅の補助金の支給を発表しました。ここでも、高性能な家づくりのサポートが予定されています。

この新事業の目的は、子育て世代の住居負担の支援強化に加え、住宅分野の脱炭素化です。補助金として、ZEH住宅を含む高性能住宅については100万円/戸、認定長期優優良住宅など高い省エネ性能を備えた住宅は80万円/戸、断熱等級4など省エネ基準に適合する住宅には60万円/戸の補助金がそれぞれ支給されます。
夫婦のいずれかが39歳以下である「若者夫婦世帯」であること、または18歳未満の子を有する「子育て世帯」であることが条件。該当世帯はぜひ申し込みを検討してみましょう。

この補助金制度は、現時点では令和4年10月31日まで契約が締結された物件を対象としています。
ただし、新政権が謳う「新しい資本主義」を実現するための事業の一環として、この住宅支援事業も持続することが予測されます。11月以降に家づくりを検討している方は、あきらめずにぜひ最新情報を確認しておきましょう。



上記のほか、両親などから住宅購入資金の贈与を受ける場合、贈与税が非課税になる特例についても2021年末まで延長。ただし、非課税枠はこれまでの最大1500万円から最大1000万円に縮小されました。

こうした税制改革は、その時の政府の方針に左右される傾向にあります。申請や入居のタイミングが変わると控除額や上限額、補助金の支給額が変わり、資金計画にも影響するので、ニュースや国土交通省のサイトをマメにチェックしましょう。ハウスメーカーの営業マンに相談するのもおすすめです。

今すぐ家を建てる計画がない方も、将来的に検討しているなら早めに資金計画を立てておきましょう。出産、子どもの入学、引っ越しなど、ライフイベントにつきものの出費を把握しておくことで、家づくりの予算計画もスムーズに進められます。

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