「住宅の新築と一緒に電気自動車を購入する」方が注意するべきポイント

掲載日:2015/12/21
更新日:2020/07/03
環境志向の高まりにつれ、運転中に二酸化炭素を排出しない電気自動車や、ガソリンエンジンを併用するプラグインハイブリッドカーの人気が高まっています。最近では地震や台風といった自然災害時に非常用電源として使用できる点でも、電気自動車が注目を集めています。
- 家の新築に合わせて電気自動車を買いたい
- 充電を心配することなく、毎日気軽に電気自動車に乗りたい
こうした要望を叶えるために、家づくりではどのような取り組みをすればいいのでしょうか。
新築のガレージにEVコンセントを設置しよう
通常のガソリン、軽油などで動く自動車は、燃料が減ったらガソリンスタンドに行って給油する必要があります。一方、電気自動車は電気を補充しなくてはいけません。そのため、電気自動車の使用を考えている方は、ガレージに電気自動車を充電するためのコンセントを設置する必要があります。この「電気自動車充電用コンセント」が「EV充電用コンセント」です。
EVコンセントにはどんな種類がある?
- スタンドタイプ
- 壁掛けタイプ
- コンセントタイプ
タイプは異なっていても、200Vで充電する点は共通です。高速道路のサービスエリアなどに設置されている急速充電器より時間はかかりますが、設備導入費用の負担が比較的少ないというメリットがあります。また、漏電を防ぐためにも、防水仕様が欠かさないことは理解できると思います。
新築時に分電盤と配線工事だけ済ませておこう
これまで住んでいた住まいに、新たにEVコンセントを設置するためには、「分岐ブレーカーの設置工事」、「分岐ブレーカーからEVコンセントまでの配置工事」、そして「EV充電用コンセントまでの配線工事」の3つが必要です。
- 新築と同時に電気自動車を買う余裕が無い
- 今は買う予定がないが、将来は電気自動車を買いたい
といった方は、新築時に分岐ブレーカーと配線の工事だけ済ませておくことをおすすめします。電気自動車を買うことができる状況になった場合、必要になるのは残されたEV充電用コンセントの設置工事だけ。大した手間もかからないため、スムーズに電気自動車に乗る生活に移行することができるでしょう。
電気自動車の電気を家で使う「V2H」とは
前述したように、台風や大地震による停電の際、非常用電源として使用できる点から電気自動車はさらに注目を集めています。「Vehicle to Home(車から家へ)」を意味する「V2H」は、電気自動車に蓄えた電気を家で使うシステムです。この「V2H」のシステムを基に、太陽光パネルで発電した電力を蓄え、充電できる蓄電池機能を搭載した製品も登場しています。これなら、充電時間も短くなり、電気料金の節約効果もあります。自治体によっては電気自動車の購入に加え、このV2H設備の設置にも補助金が支給されるので、設置を検討している方はぜひお住まいの自治体に確認してみましょう。