室内にいながら開放感を味わえる「インナーバルコニー」とは?

掲載日:2016/07/29
更新日:2020/07/03
バルコニーは、外の空気を感じながら家の中で穏やかに過ごすことができる設備です。家の新築を考えている方の中にも設置したいと考えている人は少なくないでしょう。一般的には、1階部分よりも外側に張り出した「キャンチ(オーバーハング)バルコニー」の形式が多く見られますが、室内の部屋の一部をバルコニーとする「インナーバルコニー」という形式もあります。
今回は、
- インナーバルコニーを設置したいが雨漏りが心配
- インナーバルコニーでは明るさが確保できるか心配
という方のために、インナーバルコニーのメリット・デメリットをご紹介したいと思います。
構造的な安定性が高く、災害時も安心
オーバーハング型のバルコニーは、建物の重心よりも外側に突き出す形になるので、構造的には不安定です。もちろん、建物の安全性が保たれるように設計されますが、突き出していないほうが安定しやすいのは間違いありません。それに比べて、インナーバルコニーは建物の中にあるため、安定しやすく構造上の負担が少ないのが利点です。
開放的で明るく、洗濯物を干すのに適している
また、インナーバルコニーの場合、窓を前面だけでなく左右にも取り付けることができるので、風通しは抜群。洗濯物を乾かすのに便利な上に、雨が降っても安心です。
「室内だから、日当たりは悪くなってしまうのでは?」と思われるもしれませんが心配はいりません。窓が多いということは、左右からも太陽の光が差し込んでくるということ。室内でも十分な明るさを確保できます。
雨漏り対策として、排水口の設置を忘れずに
続いて、インナーバルコニーのデメリットをご紹介しましょう。室内とはいえ、つくりはあくまでもバルコニーなので、雨水の侵入に注意しなくてはいけません。天候が悪くなり雨風が強くなると、今度は窓が多いことが欠点となり、雨水の侵入を許してしまいやすくなります。施工時には、雨水が侵入しても問題ないように防水対策を施してもらいましょう。
しかし、防水対策といっても未来永劫、効果が続くわけではありません。しばらくすれば防水効果も薄れてしまうため、年月の経過とともに雨漏りに気をつける必要があります。
雨漏りのリスクを最小限に抑えるには、排水口を設けて侵入した雨水を屋外に排出するのが一番です。ところが、施工業者によっては「インナーバルコニーへの排水口の設置」が標準仕様に含まれていない場合があります。そうした場合は追加料金を支払って排水口の設置工事を行わければならなくなってしまうでしょう。
いざということきに備えるのであれば、インナーバルコニーには最初から排水口を設置しておくのが賢明です。そのため、排水口の設置が仕様に含まれているかどうかを事前に確認しておくことが大切になります。
雨漏りは、建物の構造にまで及べば家に住めなくなる原因にもなりかねません。「たかが雨漏り」と軽く考えず、万全の備えをして臨むようにしましょう。
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