住宅のリビングに必要な広さの目安

掲載日:2015/10/05

更新日:2020/07/03

住まいづくりを考えるとき、家族団らんのひとときを過ごすリビングの広さをどうするかは重要なポイントです。

  • リビングを手狭に感じている
  • LDKが直結した住まいにあこがれている

現在の住まいに不満を感じ、こうした思いを抱いている方も少なくないでしょう。いったい、リビングにはどの程度の広さがあれば十分なのでしょうか?

リビングの広さは最低16畳、20畳以上あると良い

リビングの適切な広さは、当然ながら家族の人数によって異なります。今回は、夫婦2人に子ども2人の4人家族について考えてみましょう。また、近年は開放感を意識してリビングとダイニングを繋げた「リビングダイニング」が主流です。そのため、リビングとダイニングを合わせた適切な広さをご紹介しましょう。

4人家族の場合、リビングダイニングに必要な広さは最低でも「16畳」といわれています。このくらいの広さがあれば大丈夫だ、と考えるヒントになるので覚えておいてください。さらに、敷地面積に余裕があれば20畳程度あると広々とした快適な暮らしを実現できます。

LDKを直結する、吹き抜けで「広く見せる」といった方法も

しかし、「敷地が狭いから、リビングとダイニングで16畳も確保するのは難しい」という方も少なくないでしょう。そんなときは、リビング・ダイニングにさらにキッチンを加えた「LDK一体型」の構造にすることをおすすめします。リビング・ダイニング・キッチンを一つの部屋にまとめることで、扉や廊下などのスペースを削減し、少しでも部屋を広くすることができます。本当に広さに余裕がない場合は、ダイニングからテーブルを排除してしまい、リビングで食卓を囲むのもいいでしょう。

平面的な広さを確保するのが難しいなら、縦に空間を確保して部屋を「広くみえる」リビングを造るという手もあります。吹き抜けの構造を採用し、天井の高いリビングを造れば、広さが十分でなくとも心理的な開放感を得ることができます。

リビングのあり方が、暮らしやすさや家族との関係を決定づける

リビングを広くするためにLDKを直結するメリットはこればかりではありません。壁や廊下がなくなることで生活動線が短くなり、「家事がしやすい家」・「快適に暮らせる楽な家」ができます。

キッチンで料理を作り、食卓まで運ぶ途中で扉を開け閉めしたり、長い距離を移動する必要はありません。掃除をするときも3部屋まとめて掃除機をかけたり、雑巾がけをすることができます。

過ごしやすいリビングには、自然と家族が集まってくるものです。会話を交わす機会も増え、笑いがたえない、明るい暮らしを実現することができるでしょう。

広いリビングは暮らしやすさに影響を与えるだけではなく、そこで暮らす家族の絆、コミュニケーションにも大きな影響を与えます。「敷地に余裕がないから、リビングが狭くても仕方ない」、「必要最低限の広さがあれば十分」と考えていた方は、もう一度「自分が新しい家でどんな暮らしがしたいのか、家族とどんな関係を築きたいのか」といった視点で住まいづくりを考えてみてはいかがでしょうか。