コロナ禍で膨らんだ一戸建て住宅への思い ~独自調査から見る、2020年代の家づくり(1)~

掲載日:2021/01/28
本サイトを運営する日本経済社が行ったインターネット調査では、新型コロナウイルスの流行に伴う、家づくりへの意識の変化が見られました。
第1回は、コロナ禍が家づくりに与えた影響を見ていきます。
調査概要
・目的:新型コロナウイルス感染拡大が注文住宅購入検討層に与えた影響の把握
・時期:2020年10月15日(木)~18日(日)
・調査方法:インターネット調査
・地域:一都三県
・対象:「2年以内に、注文住宅の購入・建築を検討している人」 300 名
※20-69歳
※調査会社保有のモニターから、対象条件に該当する人を抽出
約半分が“併願者”。6割がマンションもあわせて検討中。
今回の調査では、「2年以内に、注文住宅の購入・建築を検討している人」を対象にしていますが、実際には注文住宅だけではなく、さまざまな選択肢を検討していることがわかりました。
300名の回答者のうち、現在、注文住宅のみを検討している人は49%、それ以外もあわせて検討している人、言わば「併願者」が51%と、ほぼ半々になりました。
併願者は分譲住宅や一戸建て中古住宅の検討に加えて、新築・中古マンションもあわせて検討していることがわかります。新築マンションにいたっては、6割近くの人が併せて検討しています。新たな住まいの形態について想いが揺れ動いていると言えます。


戸建てとマンション、どちらを選ぶ?
コロナ感染拡大の前後で、マンションと一戸建て住宅の検討順位の変化があったかどうかを聞いたところ、36%の人が「以前はマンションの購入を第一に検討していたが、今は一戸建て住宅を最優先に検討している」ことがわかりました。4割近い人が、マンション最優先から変更したということになります。今回、この人たちを、『一戸建て転向層』と呼ぶこととします。


計画の具体性及び購入予定時期は?
さらに、コロナ感染拡大の前後では住宅計画の具体性や購入予定時期は、どのように変わったのでしょうか。
72%の人が、「コロナ禍前に比べて、計画がより具体的になった」と答えています。さらに、19%の人は「計画が具体的になり、さらに購入予定時期が早まった」と積極的な変化をあらわしています。この人たちを、『計画積極派』と名付けます。


では、先ほどの一戸建て転向層をとりあげて見てみましょう。
85%もの人が「計画が具体的になった」、35%の人が、「以前よりも計画が具体的になり、購入予定時期が早まった」と回答しています。全体と比べて違いは明らかです。一戸建て転向層は計画積極派にも変化したことがわかります。


まとめ
コロナ禍の影響で、家づくりの計画も滞りがちかと思いきや、積極的に計画を進めている人が多いことに驚きます。その要因は何でしょうか? 第2回以降で掘り下げて行きます。