「吹き抜けのある家」を「冬寒く、夏暑い家」にしないためには

掲載日:2015/10/05
更新日:2020/07/03
- 吹き抜けのある家に憧れている
最近、ハウスメーカーにこのような相談を持ちかける方が増えています。吹き抜けのある家は天井が高く、広々としていて開放感を満喫できます。しかし、部屋が広くなるため、室温を一定に保つのが難しくなるのです。
- 「吹き抜けがあると部屋が暑くなる」という話を聞き、不安に感じている
吹き抜けは採用したい。でも、住み心地の悪い家にはしたくないというのが、多くの方が抱える本音ではないでしょうか。
吹き抜けを取り入れつつ、快適で過ごしやすい家を実現するにはどうすればいいのか、方法を考えていきましょう。
吹き抜けを採用すると、室内の温度差が大きくなってしまう
空気には、暖かくなると上に方に、冷たくなると下の方に移動する性質があります。そのため、夏に冷房を使っていると冷たい空気は床の方に、冬暖房を使っていると暖かい空気は天井の方に溜まっていくのです。
部屋が狭い場合や天井までの高さがそれほどではない場合、大きな問題になりません。天井と床に温度差があるといっても、距離がそれほど離れていなければ温度差も小さいからです。
ところが、吹き抜けのある家では、天井が高くなりその分、天井と床の温度差も大きくなり、
「部屋全体を涼しくするまで長い時間とエネルギーが必要になる」 「暖かい空気が全部上に行ってしまい、床付近が寒くなる」
といった問題が生じてしまうことも考えられるのです。
高気密高断熱住宅なら、吹き抜けがあっても室内の温度差を小さくすることが可能
「家を吹き抜けにしたら夏暑く、冬寒い家になった」という方は、先ほど説明した室内の温度管理の問題をうまく解決できてきないことが原因です。
温度管理を上手に行うには、「高気密高断熱住宅」にすればよいのです。高気密高断熱住宅とは、家全体の気密性・断熱性が高く、冷暖房のエネルギー効率がよい家のことをいいます。室内で作りだした暖かい空気や冷たい空気を逃さず、全体に循環させることで「温度差のない家」を実現できるのです。
高気密高断熱住宅であれば、吹き抜けを採用しても大きな温度差が生じる心配はありません。1階も2階も同じくらいの室温を保つ、過ごしやすい家になります。
間取りの自由度が高まり、家族のつながりが深まる
高気密高断熱住宅を採用するメリットは、そればかりではありません。吹き抜けのように開放的な間取りを採用しても温度差が生じにくいということは、「間取りの自由度が高い」ということになります。たとえば、廊下を介さずリビングに直接階段が降りてくる「リビング階段」や、仕切りのない一体型のリビング・ダイニング・キッチンを実現することも可能です。
自由に間取りを設計し、余計な廊下や仕切りを排除することができれば、生活動線が短くなり使いやすい家になります。また、家族の気配を感じやすくなるため、ふれあい・会話が増えることも期待できるでしょう。
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