二世帯住宅のプランは家族の距離感がポイント

掲載日:2021/05/24

どうやったら成功する!? 失敗しない二世帯住宅の建て方

世代の異なる家族が一緒に暮らす二世帯住宅は、家族にとってメリットもデメリットもあります。

最近増えている共働き家庭にとっては、親世帯に気軽に子どもの世話を手伝ってもらえるという大きなメリットがあります。また、親世帯が介護を必要とするようになった時は、近距離だからこそストレスなくケアできます。

ただし、子育て世代とリタイア世代が一緒に暮らすと、生活時間のズレがトラブルの原因になることが多いようです。また水まわりなどの設備が2世帯分必要となるため、1軒の家を建てるよりコストも高くなりがちです。

二世帯住宅を考えている方は、2つの家族の生活スタイルをしっかり確認して、自分たちに合ったプランを選択しましょう。

二世帯のプライバシーを守る「完全分離型」プラン

二世帯住宅のプランは、主に3つあります。1つ目の「完全分離型」プランは、建物の中で2つの世帯が完全に分離しているのが特徴。フロアごとに分かれている場合と、建物を左右に振り分けて使うケースがありますが、各世帯が独立した玄関や水まわりを持った「共同住宅」のようなスタイルです。世帯ごとのプライバシーが保たれているので、二世帯で生活時間がずれていてもストレスなく暮らせるというメリットがあります。また、将来的に子世帯だけになった時も、スムーズに賃貸併用住宅へと移行できます。ただし、設備がすべて2世帯分必要となるので、建築費用は高くなりがちです。

育児や介護のヘルプがスムーズになる「完全同居型」

ひとつの住居を二世帯で共有する「完全同居型」プランは、玄関やキッチン、水まわりもすべて共有するのでコストは抑えめ。空間をより広く使えるというメリットもあります。電気やガス、水道といった光熱費を一世帯分にまとめれば、月々の基本料金も低く抑えられるでしょう。

ただし、世帯ごとのプライバシーを保つことはやや難しく、「リビングで孫の友人が遊んでいるとくつろげない」「親世帯の来客中はキッチンが使えない」といった声も聞かれるので、それぞれの世帯にミニキッチンやサブリビングを確保するなど、生活スタイルに合った配慮が必要となります。

程よい距離で程よく仲良し「部分共有型」プラン

3つ目の「部分共有型」プランは、各家の生活に合わせ、住まいの一部だけを共有するスタイルです。

コストのかかる水まわりを共有する「部分共有型」プランはよく見られますが、二世帯の生活時間がずれている家庭では、トラブルの素になるので要注意。玄関だけを共有するプランは、互いの気配を感じつつ、程よい距離感で過ごせます。最近は、二世帯の交流スペースとして、共有のインナーテラスやプレイスペースを中間スペースに配置するプランも人気です。

二世帯住宅はプランによっては税制の優遇もあり、相続の際に特例措置として減額されるケースもあります。家づくりを進める前に、プランや登記内容について詳細を確認しておきましょう。また親世帯の土地に二世帯住宅を建てる時は、あらかじめほかの兄弟と相続について確認を。「親しき仲にも礼儀あり」で、家族間でもお金のことをしっかり確認しておくことが、トラブルを避ける秘訣です。

ハウスメーカー各社では、さまざまな2世帯住宅のプランを提案しています。当サイトでは2世帯住宅のカタログを一括請求できますので、自分の家族にあったプランを検討するのにぜひお役立てください。

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